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第7回ヘルスケア健康セミナー「元気の要は『頭・口・足』の健康から」

4月7日(日)神戸海洋博物館(中央区)で、第7回ヘルスケア健康セミナー「元気の要は『頭・口・足』の健康から」が開催され190人が参加した。 (主催/神戸医療産業都市推進機構、神戸市)

阪神・淡路大震災復興プロジェクトとしてスタートした神戸医療産業都市は、現在約350の医療関連企業・団体がポートアイランドに集積し、日本最大級の医療産業都市として発展している。再生医療の実用化に向けた先端的な研究推進や、スーパーコンピュータ「京」の性能を大幅に上回る後継機のポスト「京」の開発も行われているなど、国際的にも注目度の高い取組みが次々と進められ、近年は健康維持のためのヘルスケアに関する取り組みも活発に行われている。セミナーを主催した公益財団法人神戸医療産業都市推進機構は、昨年ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑先生が理事長を務める、神戸医療産業都市の中核的支援機関である。

この日は神戸市が課題とする「健康寿命延伸」の要となる、認知・口腔・運動機能向上の秘訣について、各分野の講演があった。関西医科大学の木村穣(きむら ゆたか)教授からは、ゲームを楽しみながら認知機能のチェックとトレーニングが出来る「脳活バランサーCogEvo(コグエボ)」の紹介があり、モニター調査で認知機能の向上が見られたという報告もあった。ネット環境があれば登録後スマホでもすぐ始められ、測定結果の記録で認知機能の状況や変化を確認することが出来る。

一般社団法人グッドネイバーズカンパニーの清水愛子代表理事と神戸常盤大学短期大学部・原久美子教授は、近年増える誤嚥性肺炎による死亡増加に注目。口や舌の筋肉を鍛え、オーラルフレイル予防にもなる「くちビルディング選手権」と、共同研究のモニター結果を発表した。神戸山手大学の西村典芳(にしむら のりよし)教授が紹介したのは、楽しんでいるうちに健康になる「ウエルネスウォーキング」。これはドイツの気候 ・地形療法の手法を取り入れながら神戸森林植物園の自然の中をゆったり楽しく歩くというもの。男性参加を促すため、灘の酒造会社「神戸酒心館」での試飲付きウォーキングなどもある。  参加した看護師の長濱雅子さん(兵庫区)は「病院でも自分の意志で口から五感を感じて食べれる人、足裏で体感を感じて立てる人は元気になりますから、口も足も本当に大事です」と話した。

最後はメリケンパーク周辺をウォーキング。西村教授は歩く途中で脈を測り適正心拍数を出す計算式を説明。「数値を参考に歩く速度を調整すると良い」と指導した。

※脳活バランサーCogEvo(コグエボ)/  月額1500円https://p.cog-evo.jp/

※グッドネイバーズカンパニー/これからの時代の「ケア」のカタチを探り、発信し、実行すべく、医療保健分野の専門職と、まちづくりやデザインの専門職が手を組んだデザイン集団。

※くちビルディング選手権/子どもから高齢者までの多世代が混ざり合ってチームで戦う、口腔機能に特化した新感覚スポーツ。

※六甲健康保養地研究会/ウエルネスウォーキング申し込み http://rokkokurort.net/

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