あの神戸ノートの秘密にせまる!工場見学&リングノートづくり体験

7月31日(金)、関西ノート株式会社(長田区浪松町)で、体験型ワークショップ「あの神戸ノートの秘密にせまる!工場見学&リングノートづくり体験」が開催され、18組の親子が参加した。(主催/長田区地域協働課)
同イベントは、親子向け体験型ワークショップ「長田おやこdeわくワーク」の一環として開催された。職場見学や体験を通して、子どもたちに地域の伝統文化や魅力を再発見してもらおうと、昨年度区政80周年記念として行われ、好評だったため引き続き開催された。今年度は夏休み期間中に、地域を支える8つの事業所で親子たちがはじめての体験を楽しんだ。
神戸っ子にはお馴染みの「神戸ノート」。今年で百周年を迎えた関西ノート株式会社が伝統的な製法で製造しており、70年以上神戸っ子に愛用されている。普及のきっかけは、戦後の物資不足の中、子どもたちに高品質な学習帳を使ってもらいたいと神戸市が関西ノートに働きかけたのが始まり。表紙に使われている風景写真は、写真を撮ることが趣味だった創業メンバーによるもの。王子動物園、東遊園地など市内各所で撮影された白黒写真に色を付けて商品化した。近年では市内の企業やスポーツチーム、鉄道会社、百貨店などとのコラボ商品も製作され、神戸らしい商品として好評を博している。
当日は製本作業見学とリングノート作り体験が行われた。参加者の親子は製造出荷責任者の丹野裕介さんから説明を受けながら工場内を見学した。
ノートの製造は現在4人の職人さんが手作業で行い、2週間で1万5千冊、年間約40~50万冊を製造していると話す。一番製造数が多いのは百字帳とのこと。ノートの製造はほとんどの企業でオートメーション化されており、昔ながらの製法を続けている会社は全国的にも希少だという。
製造工程は、まず4冊分並べて印刷された大きな紙を、表紙と中身を重ねて折り機に入れる。折り目にミシンをかけて糸で綴じ、背の部分にテープを糊付けし、裁断機で1冊に切り分けて完成。完成したノートはビニールで梱包され、出荷される。
折り機に入れるときにはタイミングよくやらないと機械が壊れてしまうこと、裁断機は安全対策のため左右両方のボタンを押さないと刃が落ちない設計であること、梱包機の中は150°Cの高温なので、ビニールでピタッと梱包できることなど、丹野さんによる丁寧な説明があった。参加者たちは熱心に耳を傾け、興味深げにメモをとる子どもの姿も見られた。
見学後はれんらく帳、百字帳の表紙を付けたミニサイズのリングノートを作る体験を行った。子どもたちは手作りのノートをうれしそうに持ち帰っていた。西区から参加した小西穂香さん(小4)は「ノートの作り方や機械の名前を教えてもらって、楽しかった。いつも使っているノートなので、作り方を覚えておきたい」と話した。
同社の営業企画担当・松尾和馬さんは「私自身は神戸出身ではないので、最初は神戸独自の文化に驚きました。同時に、3世代、4世代の家族が同じノートを使って学び、共通のノートを思い浮かべることができるのは、とてもうらやましいなと思いました。これは〝神戸だけの宝〟だと感じています。一つひとつ手作業で作っているので、大事に使ってもらえたらうれしいです」と語った。
