女性の更年期と仕事の両立、どう向き合う?

6月24日(水)、センタープラザ(中央区三宮町)9階KOBE Co CREATION CENTER(中央区三宮町)で、働く女性のヘルスケアを考えるワークショップ「女性の更年期と仕事の両立、どう向き合う?」が行われた。
(主催/神戸市地域協働局SDGs推進課、共催/神戸商工会議所)
神戸市では、誰もがジェンダーにとらわれずに「私らしく」生きられるまちを目指し、2024年度から「私らしさプロジェクト」を展開している。今年度は、男女双方に関わる健康課題「更年期」を、離職やキャリアへの影響といった観点から社会課題として捉え、メディアや企業など多様な主体と連携しながら、理解を促進するための取組みを行っている。
同日はまず、神戸アドベンチスト病院産婦人科の原田佳世子医師より、更年期のメカニズム、セルフチェックと対処法についての講演があった。
女性の更年期とは閉経を挟んだ前後5年間、計10年間の時期を指す。個人差はあるが、一般的に45歳~55歳頃にあたり、のぼせ・発汗・動悸・頭痛・肩こり・関節痛・皮膚乾燥・かゆみ・膣炎などの身体症状、いらいら・不眠・憂鬱などの精神症状、集中力低下など認知機能低下が起こる。生物学的には女性ホルモン「エストロゲン」の急激な低下で、誰にでも訪れる自然な変化。家庭や仕事のストレス、親の介護や子どもの独立で心の喪失感を経験するなど、環境の変化で症状に拍車がかかり、日常生活に支障をきたし、治療を要する「更年期障害」となる人は約30%になると言われている。
治療法は薬を使わない方法として適度な運動、バランスの良い食事、食品由来イソフラボンサプリメントの摂取などの生活習慣の改善、薬を使用するホルモン補充療法、漢方療法などがある。更年期症状による社会全体の経済損失は年間1.9兆円にものぼるが、周囲の適切な理解と支援があれば、管理職・ベテラン層も多い更年期世代が仕事も生活も我慢することなく過ごせると、環境づくりの重要性が語られた。
グループワークでは職場にあったら助かる配慮や関わり方についてテーブルごとに話し合った。1つの仕事を複数人で担当し、誰かの急な休みにも皆が対応できる仕組みをつくること、在宅勤務を柔軟に取り入れること、休暇を取得しやすい環境作りなどの意見があがった。
次の講演は「働きづらさの実態とキャリアへの影響、職場で必要な支援とは?」と題し、株式会社よりそる代表の高本玲代さんが登壇。更年期症状・介護・家庭内の役割・仕事の責任・人間関係などから働き続けることが難しくなった40〜50代の女性からの声が紹介された。「言っても理解されない」「頑張れば解決すると思った」「自分の責任。自分だけどうしてできないの?と思った」というケースがよくあるという。
また、働き続けられた人に共通していたのは「一人で抱えこまなかった」「自分を責め続けなかった」「環境調整をした」「相談の仕方を変えた」ということ。働く人の更年期の不調は、本人の能力ではなく〈状態〉であるため、企業と当事者が対話をしながら働き続けられる職場をともにつくっていくことが重要であると締めくくられた。
参加者は「職場に持ち帰って、得た情報をシェアして、理解を深めたい」と話した。
プロジェクトマネージャーの林順子さんは「自分ができることを具体的にイメージし、次のアクションの種にしていただき、自分も周りも変わる一歩にしてもらえたら」と期待を込めた。