編集記事

西区

こどもまんなか講演会

記事 こどもまんなか講演会のアイキャッチ画像

(上)講師の大石真那さん

3月10日(火)、プレンティホール(西区糀台)で、包括的性教育について学ぶ「こどもまんなか講演会」が行われ、約30人が参加した。(主催/西区社会福祉協議会)

包括的性教育とは、単なる体や生殖のしくみだけではなく、人権教育を基盤にした性の多様性、ジェンダー平等など幅広い内容を学ぶもの。ユネスコなど国際機関によって指針が作られ、欧米を中心に多くの国で導入されている。子どもが自分自身や他者の命を大切にし、健全な人間関係を築いて幸せに生きていくために、年齢に合わせて段階的に学び、いじめやさまざまな暴力から身を守る方法を身につけることを目標にしている。

講師を務めたのはNPO法人HIKIDASHI代表理事で「生」教育アドバイザーの大石真那さん。保健師として働き、第4子出産を機に性教育の大切さに気づいて講師として活動を始めたという。

まずは心や体の自己決定権を尊重するために①境界線(バウンダリー)、②「NO」という権利、③同意を取る(言葉で確認する)大切さが伝えられた。幼児期から自分のことは自分で決める習慣をつけ、「NO」を率直に伝え、相手の「NO」を尊重する大切さを身につけることは青少年期やその後の人生を生きるうえで大きな意味を持つと話す。
また、子どもが心や体について知る権利を守るために性をタブーにしない環境作りも必要。現在の日本の学校教育では中学校で「妊娠の経過(性交)は取り扱わない」という「はどめ規定」があり、子どもたちが年齢に応じた正しい知識を学ぶ機会が制限されている。そのため包括的性教育の理念を実現するには、家庭での日常的な関わりが欠かせない。水着で隠れる部分は自分だけの大切な場所であることや、ルールを破る人がいたら、「大声で叫ぶ」「すぐ逃げる」「知らせる」と子どもへ伝えることが重要。もし性暴力の被害にあった場合は、一人で抱え込まず、ワンストップ支援センター「♯8891」に相談する。

子どもからの性に関する質問は肯定的に受け止め、淡々と答えることで、タブーにしない環境を作っていく。絵本などもオススメで、幼児・低学年向けには『だいじだいじどーこだ?』や『カラーモンスター』、高学年中高生向けには『これからの男の子たちへ』などが紹介された。なるべく子どもの聞きたいタイミングで話し、健康で幸せな選択ができるように周りの大人が関わってほしいと話した。

第2部のワークショップでは4人ずつの班に分かれて、それぞれの自己決定権を尊重しながら進めるサイコロゲームをしたり、子どもと関わるうえでの性に関する悩みの相談を行った。  参加者からは「性教育を難しく考えすぎていました。伝える時のポイントを教えてもらえたのがよかった」、「中高生になっていきなり『NO』を言うのは難しいと感じた。幼少期から自己決定権を尊重し、『NO』を伝える方法を身につけさせることが大切だと思う」などの意見があがった。

「多くの研究で、正しい知識を早く得た子ほどリスク行動が減ると示されています。日本中どこに住んでいても包括的性教育を学べる環境が整うよう、これからも活動を続けていきます」と大石さんは語った。

HIKIDASHIのHPはコチラ→https://ikiru-hikidashi.org
オススメの性教育本まとめ→https://note.com/mana_hikidashi/m/m9c7e3f19039d


おすすめの本を手に取る参加者たち

カテゴリー