須磨東高校 SUMAHI DAY

県立須磨東高等学校(須磨区東落合)で3月18日(水)、探究学習の成果発表会「SUMAHI DAY」が開催された。
リーガルマインド特色類型の1年生と、普通科2年生が「総合的な探究の時間」と「理数探究基礎」で学習した1年間の成果をプレゼンテーション形式により発表した。(※記事内の学年はすべて取材当時)
同校では、法的な思考力を養うリーガルマインドを核とし、2020年度から「総合的な探究の時間」を先行実施するなど、探究学習の先進校として知られる。「総合的な探究の時間」とは、2022年度から高校で必修化された生徒一人ひとりが自ら課題を設定し、実際に調査しながら行う主体的な学習のこと。さらに2024年度からは国の「DXハイスクール(高等学校DX加速化推進事業)」の指定を受け、デジタル技術を活用した新たな学びの開発にも取り組んでいる。
会場となった体育館と各教室では、計79のグループが社会課題や身近な疑問に切り込んだ。「総合的な探究の時間」で学んだ2年生のテーマは多岐にわたり、国際・外国語分野から経済 ・社会分野、心理・教育芸術などの探究結果が披露された。「ネット依存の危険性〜人生はネットだけじゃもったいない!〜」と題した発表では、自らデジタルデトックスを実践した検証データを発表。
「理数探究基礎」の2年生は宇宙エレベーターや、バイオプラスチック、メダカの成長環境による変化についてなど、物理・化学・生物に関連する探究の成果を発表。
リーガルマインド特色類型の1年生は、SDGsをテーマに探究。「貧困地域に質の高い教育を」と題した発表を行ったグループは、実際にアフリカ・ルワンダのスラム街を訪れた経験のある市内在住のカメラマンを訪ねてインタビューを行った。リアルな声をヒントにインターネットで収集した情報から「貧困の解決には飢餓の対策以上に教育の質の向上が鍵となる」と考察。発表に臨んだ稲葉萌花さん、平野瑠音( るのん)さんは「本番前の中間発表では時間が足りず、スライドを大幅に絞り込む作業に苦戦した 」と話しながら、やり切った後の晴れやかな表情を見せた。
リーガルマインド教育推進・広報部の古川大輔教諭は「社会に出れば多様な意見に触れることになる。さまざまなデータから最適解を導く力を養うのが目的」と語る。培った論理的な思考法は、2年次に行う模擬裁判へ発展させていく。リーガルマインド特色類型では2年次に、約半年間かけて一つの事件を扱い、裁判官・検察官・弁護人・証人・被告人の役割を分担して担当し、多角的な視点を持つことの大切さを学ぶ。
理数探究基礎を担当する久森洸希教諭は「大学での学びへのステップとして、科学的に物事を明らかにする力を重視してきた。今日完璧である必要はなく、足りない視点に自ら気づき形にまとめられたなら合格」と生徒たちの背中を押す。
発表後には質問時間が設けられ、「データ収集や結論を導くまでに苦労したことは?」「発表を終えて、意識が変わったことは?」など活発な質問があがった。発表者には、コメントシートによるフィードバックが行われ、生徒たちは互いの知見を共有し合った。

教室会場での発表の様子

発表後は活発な質問があがった