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西区

モヨリノ伊川谷マーケット

市営地下鉄伊川谷駅構内(西区前開南町)で、3月21日(木・祝)「モヨリノ伊川谷マーケット」が催され、約300人が訪れた。(主催/神戸市企画調整局未来都市推進課)

住まい・学校・職場の近くにある「最寄り駅」を楽しく演出することで、この街での暮らしが豊かになることを目指し、神戸市が取り組む「モヨリノ」プロジェクトの第1弾として市営地下鉄伊川谷駅で開催された。「モヨリノ」とは、「モヨリエキ(最寄り駅)+「リノベーション」から名付けられた。  昨年末に同駅で滞留人口の調査を実施。駅周辺に商業施設がなく、バスを長時間待つ人が多いことから待ち時間を楽しんでもらおうと企画。3月14日(木)にも駅からの帰り道が楽しくなるように夕方午後4時~8時まで開催され、約200人が立ち寄った。

この日は朝10時から駅前広場での開催予定だったが前日からの雨で駅構内に会場を変更し、11店舗が出店。同駅近くのイタリア料理店のピザや西区産の人参や大根を使ったカレー、野菜だけでダシを取った粕汁など各ブースこだわりの料理が並んだ。

ひときわ行列ができていたのは「太山寺いちご」。花を間引いて粒を大きく育てたという真っ赤ないちごは大人気で早々と完売していた。生花やアクセサリー販売のほか、イラストレーターによるライブペインティングも。また、同駅北出口の高架下空間を通勤・通学の待ち時間に利用してもらおうと椅子だけでなく卓球台やオセロ、絵本も用意して朝7時から開放。友人同士で卓球を楽しむ学生の姿が多く見られた。中央区から来場した飯島健之さん、華世さん夫妻は「マーケットが好きで、フェイスブックで知りました」と話し、花を使ったワークショップのブースで多肉植物の寄せ植えを楽しんでいた。

午後からは伊川谷出身の鈴木美央さん(マーケット研究者)と、山下裕子さん(広場ニスト)によるトークショーが開かれた。日本ではまだまだ馴染みが薄いマーケットだが、マーケットでの出会いや学びが地域住民にとって豊かな生活に繋がると話す。「駅周辺にマーケットが開催されると駅が街のシンボルとなり、にぎわいが広がる。今日は多くの人が集まり、伊川谷の魅力がビジュアル化している」と話すと拍手が沸き起こった。

神戸市企画調整局未来都市推進課の川瀬葉月さんは「主に市内北西部の駅前を盛り上げるため、今回の利用状況を踏まえながら検討していきたいです」と語った。

 

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