神戸常盤大学看護学部発展記念対談 井上咲楽さん×馬場典子さん

2月11日(水)神戸常盤大学看護学部発展記念対談「人生を切り拓く力〜美しく活躍するということ〜」が神戸朝日ホール(中央区)で開かれ、約400人が参加した。
同大学(長田区大谷町)看護学科は、兵庫県内私学の先駆けとして、2001年に発足。2025年4月には単独「看護学部」に発展。このイベントは、看護学部としての新たな出発にあたり、専門性を人生の中でどのように活かし、どのように「自分らしく」輝けるのかを考える機会として企画された。
第1部は高い専門性が求められる芸能界で活躍するタレントの井上咲楽さんとフリーアナウンサーの馬場典子さんの対談が行われた。4人姉妹の長女として育った井上さんは、中学校の文集に「テレビに出たい」と書いたという。2015年にホリプロタレントスカウトキャラバンに応募。30秒間の審査で、とにかく審査員の印象に残らなければと思案し「クレヨンしんちゃんと芦田愛菜さんのものまねで、スルメを食べながら食レポをする」という誰も思いつかないような芸を実行した。見事芸能界入りを果たしたが、その後は自分探しの時期だった。自分の個性を模索し、象徴だった「太眉をやめる」ことを決断する。馬場さんの「抵抗はなかったのですか?」の問いには「現状を変えることになるなら、受け入れてみようと思った。こんな自分が…と自らストップをかけていたことにもチャレンジできるようになった」と話す。マラソンが好きで、仕事にも結びついている。マラソンの魅力は「自分の足で進むしかない。走れば進む、止まれば止まる。自分次第なところ」。
井上さんが長寿テレビ番組『新婚さんいらっしゃい!』で一緒に司会を務める藤井隆さんに「飽き性がコンプレックスです」と告げると、「その方がタレントには向いてるで」と言ってもらえた。同番組では、一所懸命話を聞き、ゲストが話しやすくすることが大事。「数多い個性的な事例に触れ、自分の結婚生活の参考になりそう」と、挑戦を重ねてきた上にある今の仕事に充実感をにじませた。
第2部は「私流・看護を活かした挑戦」というテーマで、看護職でもあり異分野でも活躍する登壇者によるトークセッションが行われた。ケアプロ株式会社の川添高志さんは、大企業に勤めていた父親がリストラされたことにより、自分は将来起業しようと決めたと話す。医療と経営の関係を学ぶため、慶応義塾大学の看護医療学部へ進学。アメリカでの研修は「ワンコイン健診」の開発のきっかけとなり、同社を設立。紺色のカジュアルな白衣を身に付け、企業経営という立場から健診弱者を救うなどの社会課題に向き合っている。
稲垣聖司さんは、宮古島で看護師として働いている。DMAT(災害派遣医療チーム)や特定看護師として専門性を高め、実践を重ねてきた。看護師だからこそ、離島で趣味と仕事を両立しながら生活でき、地域に根ざした活動を続けられると話す。
同大学看護学部の教員であり、副学長でもある鈴木志津枝さんも登壇。自身が看護師として働く中、大学院へ進学した経験もあり、リカレント教育にも言及した。「今必要なものは何か?」を追い求めながら進んできたといい、現在は看護教育・看護学研究の立場からの人材育成と看護実践の発展に取り組んでいる。同大学の卒業生は、粘り強さとチーム力が魅力だと話す。
同大学看護学部学部長の尾﨑雅子さんは「看護の可能性はますます拡がっています。看護の専門性に個性をかけ合わせた〝自分らしい看護〟を目指し、学生には問題意識をもちつつ、さまざまなことに挑戦してほしい」と話した。