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第16回 ケア子屋

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2019年4月10日号垂水版掲載

在宅介護の地域連携を図る

さまざまな分野の専門家のつながりを強化し、安心して暮らせる社会に

 

3月15日、垂水区小束台の介護老人福祉施設エクレ小束山にて、垂水区・西区の介護の地域連携を図るための勉強会「ケア子屋」が開催された。「ケア子屋」は、超高齢化が進む中、地域の人が安心して生活できるように、在宅介護に関わる事業所同士が顔の見える関係を作り密な連携を図る事を目的に、2015年に発足。第1回の開催から4年、3ヶ月に一度の勉強会を重ね、今回で第16回となる。当初は20人ほどの参加人数だったが、現在は参加事業所は30を越え、参加者も毎回50人以上と広がりを見せている。ケアマネジャー、在宅医療を支援する医師、訪問看護師、理学療法士、薬剤師、介護士、鍼灸師、さらには、司法書士、介護用品の販売会社、保険会社など、福祉に関わるさまざまな分野の専門家が集まっている。

いつもは講義形式の勉強会を行っているが、この日は、テーブルに軽食とドリンクが並び、立食スタイルで食べながら飲みながらの和やかな懇親会となった。プレゼンタイムでは、クリオ訪問看護・リハビリステーション、ゆい訪問看護ステーション、ゆいケアプランセンター、訪問看護ステーションわたぼうし WEST、ハピネス治療院、ゆう・たるみ、清水メディカルクリニック、向原クリニックほか参加事業所が、それぞれ工夫を凝らしたPRを行い、発表後は名刺交換や意見交換で交流を深めた。

「ケア子屋」の発起人である向原クリニック院長の向原進一さん、清水メディカルクリニック副院長の清水政克さん、株式会社ゆうの縁代表の山岸宣威さんにお話を伺うと「普段から医療と介護の連携を図っていますが、どうしても業務連絡が主になります。このような場で自由な意見交換や情報交換、ちょっとした悩みや困りごと、疑問点を共有することはとても意義があります」とのこと。また、一言で「在宅介護」と言っても、要介護度の区分や家族構成、経済状況など、各家庭により事情は異なり求めるサービスも千差万別だ。利用者一人ひとりに応じたきめ細かなサービスのためには、専門家同士の連携は欠かせない。「今後、さらに参加する事業所の数や職種を増やして、横のつながりをよりしっかりしたものしたいと考えています。地域の福祉のためにいろいろな切り口で勉強会を続けていきたい」と語る。専門家の方々のこうした努力が、ますます需要が増える在宅介護サービスを支えている。

向原クリニック(ケア子屋事務局)

住 所:西区大津和1-7-8 TEL:975-8760

〈左写真〉清水メディカルクリニック 副院長の清水政克さん 

〈右写真〉向原クリニック院長の向原進一さん(右) 株式会社ゆうの縁代表の山岸宣威さん(左)

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