お針子かふぇ

2025年11月13日、垂水区高丸にシェアカフェ兼レンタルスペース「お針子かふぇ」がオープンした。
1981年創業の洋裁店〈Atelier chezmarie〉がコミュニティカフェとして生まれ変わった。母親から店を引き継ぎ、18年間店主を務めてきた松下はなえさんが、店舗をもっと開いた形で活かしたいと、地域の協力を得ながらDIYでリフォーム。洋裁店の頃を知る人もいれば、これまでも服や小物の〈リメイク&リペア相談会〉など多数のイベントに関わってきた松下さんを「はなさん」と呼んで慕う人も集まる。日替わりでカフェを開いたり、イベントスペースを活用し始めている。
取材日の12月29日は、年の瀬の忘年会が開催され店内は満員。料理上手のはなさんがふるまう料理が机いっぱいに並んでいた。ピザ、もずく揚げ、すじ大根、自家製の浅漬け、パスタ、ポテトサラダ、かぼちゃのペーストとクラッカー、水菜のサラダ。食材豊富でボリュームたっぷりの料理を前に、笑顔と会話が自然に生まれていた。参加者は、はなさんの友人やその知人。以前垂水に住んでいたと話す平田昌子さんは「はなさんのごはんが食べたくて、電車に乗って来た」と笑う。鷹取から訪れた女性は「着物のリメイクが趣味で、知人に連れられて初めて来ました。おしゃれで個性豊かな人が集まっていて話が尽きなかった」と満足気。
はなさん自身も月に2〜3回、気軽におしゃべりしながら食事ができ、縫い物やものづくりもできる居場所としてカフェを開いている。ほかの日はシェアカフェとして別の担い手が店に立つ。月に1回〈お結びカフェ〉を開く木南和子さんは「この場所ができたから、やりたかったことを形にできた」と話す。マイクロプラスチック除去の塩と手作り味噌を使った具だくさんの味噌汁、無農薬野菜の糠漬けを提供し、食の大切さを伝えている。「家でも糠漬けを始める人が増えたらうれしい」と木南さん。
また、週1回開催される地域コミュニティ〈tetoteカフェ〉は、ランチやスイーツを楽しみながら、介護のことや育児のこと、生活の困りごとを一人で悩まずに話せる場となっている。ハンドマッサージや手話体験も、必要とあれば自然に始まる。
弾き語りのライブを聴けるランチの日があったり、健康食について学べる日があったりと店の前の黒板にはイベントの案内がぎっしりと書きこまれていた。

取材日は忘年会

「お針子かふぇ」キッチンに立つ松下はなえさん
《お針子かふぇ》
住所◆垂水区高丸1・1・15
最新情報は公式インスタグラムより