横尾中学校のドローン活用防災学習

11月21日(金)、神戸市立横尾中学校(須磨区横尾)でドローンを活用した防災学習が行われ、全校生徒約350人が参加した。(主催/市立横尾中学校)
近年、ドローンを使用した市場は飛躍的に拡大している。将来さまざまな場面でドローンと関わりを持つであろう中学生に向け、ドローンを使ってできることや、災害時にどのように活用できるかなどを学ぶ授業が行われた。
指導にあたったのは日本コンピューターネット株式会社の沖裕介さん。同社は約10年前からドローン事業に参入し、神戸市内で開催される防災訓練でドローンからリアルタイムに音声を流し避難誘導をする訓練を実施したり、神戸市消防局と協定を結び、ガイドラインを作成する取組みも行っている。
生徒たちはまず各教室でZOOMを通して沖さんの講義を受けた。阪神・淡路大震災の際、停電約260万件、断水約127万件、火災285件が発生し生活インフラが寸断され、各地で二次災害が発生。それを教訓に今後の災害時にはドローンをどのように活用できるかの説明があった。
また、ドローンの機体について、大型のドローンはゆっくりと鳥の視点での映像、小型のドローンは虫の視点でよりアクティブな映像が撮影できると紹介。水道管やガス管の点検に使用されたり、高所での壁の点検については赤外線機能のあるドローンを使用することで安全で低コストな点検が可能になっており、今後点検作業はドローンがメジャーとなっていくだろうと話した。各自治体も南海トラフ地震などの大災害を想定し、ドローン活用の備えを始めていることや、実際の事故現場でドローンを使った救助事例についての話もあった。
講義の後は、防災に強いまちとはどんなまちか、ドローンを活用した防災に強いまちづくりの方法についてグループワークを行い意見交換をした。黒石麗愛さん(3年)は「災害に強いまちを作るには日頃から避難訓練をきちんとしていることや、地域の人たちの繋がりが強く、助け合いの心を一人ひとりが持っていることが大切だと思います」と話した。平澤莉羽さん(1年)は「ドローンが災害時に広く活用できることを初めて知りました」と感心していた。
次に全校生徒がグラウンドに集まり、沖さんが実際にドローンを飛ばして説明を行った。生徒たちは、災害時に物資を運搬するために用いる最大積載量40 kgの大型ドローンを食い入るように見つめていた。ドローン搭載のカメラで上空から記念撮影が行われると、皆笑顔で写真に納まっていた。
前田蒼太さん(3年)は「ドローンは思っていたより大きくて、重いものも運べることを知りました。意外と音も静かだった」と驚いた様子。森武博さん(3年)からは「熊対策にもドローンは使えるかも」という意見もあがった。
日本コンピューターネット(株)の代表取締役社長の沖貴博さんは「阪神・淡路大震災から30年が経ちました。神戸の子どもたちが震災からの教訓を風化させることなく、これからのまちづくりに新しい技術を役立ててくれればうれしいです」と語った。
