旅するキッカケ文庫

10月26日(日)、須磨海岸すまっこひろば(須磨区若宮町)に、兵庫ゆかりの著名人が自身の人生に影響を与えた本を紹介する移動図書館「兵庫 旅するキッカケ文庫」のバスが訪れた。(主催/兵庫県)
同企画は兵庫県が若者の「学び・子育て・住まい・働き」を分野横断的に支援する「若者・Z世代応援パッケージ」の広報事業の一環として実施している。落語家の桂文珍さんやプロ野球選手の近本光司さんなど兵庫ゆかりの著名人に県内の高校生3人を加えた約50人が「人生が動き出すキッカケとなった本」を選書。本や言葉との出合いを通して、若者たちがまだ見ぬ将来への選択肢や新たな可能性に気づく体験を届けるというもの。神戸市のほか、姫路市や丹波市、三田市、三木市、明石市など、県内10箇所以上を2026年3月まで巡回する。
会場に訪れたブックバスには、約50冊の本が選者のコメントとともに並べられていた。目に留まった本を直感で選ぶこともできるが、くじ引きも用意されている。選者のおすすめの言葉などが書かれた「キッカケカード」をくじで引き、カードを読んでおもしろそうだと思えば実際に本を手に取ってみる、というもの。
同企画のアンバサダーを務める須磨区出身のタレント・山之内すずさんが選んだ本は『ビッグオーとの出会い』と『わからなくても近くにいてよ』の2冊。『ビッグオーとの出会い』は、母親が好きで子どもの頃に知ったという。「年を重ねるにつれ感じ方がどんどん変わってきて、絶対に数年に一度は開こうと思う本です。私の中での人生のお守りの一つにずっと入り続けている本だと思います」と想いが綴られていた。
家族とともに立ち寄った廣田佳幸さん(須磨区)は、絵本作家のたなかしんさんが選んだ本を手に取り「作家になる前の彼に出会いました。本当に絵本作家になって活躍していて、うれしいです」と感慨深げに話した。美濃奈津美さん(須磨区)はくじで引き当てた『好きなことだけして生きていく』を手に「好きな事をしていたら、月曜日が楽しみになるというフレーズが目に留まりました。読んでみたいと思います」と微笑んだ。
ほかにも「自宅で飾っている〝人生を変えたキッカケの一冊〟と、同じ本がここにあった。街中でこんな風に知性に触れる機会があるのはうれしい」「活字離れが進んでいるので、本と出合ういいきっかけになると思う」など、本との出合いの場を喜ぶ声が挙がっていた。
企画を担当した兵庫県企画部計画課計画班の担当者は「打合せを重ねて形にしましたが、どの程度受け入れられるのか、実際に楽しんでいただけるのか、という不安がありました。実際の巡回では好評をいただいておりホッとしています。引き続き、この企画を楽しんでいただきながら、県の若者・Z世代応援パッケージの取組について広めていければと思っていますので、ぜひお立ち寄りください」と呼びかけた。
(問い合わせ先)
兵庫県企画部計画課 計画班 TEL362・4373

書棚。1冊ずつ選者のコメントが添えられている

くじでキッカケカードを引く

感想を綴っていくバトン書簡