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西区

茶道おもてなし会

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 7月5日(土)、西区文化センター(西区糀台)1階ギャラリーにて、茶道講座受講生による奉仕茶会「茶道おもてなし会」が開かれ、約200人の地域住民が参加した。(主催/(公財)神戸市民文化振興財団 西区文化センター)
 同センターでは火曜日に茶道の「入門」「初級・中級」講座が開かれており、同茶会はその受講生が地域住民に「お点前」を披露するもの。
 茶道には百種類以上の流派があり、それぞれに独自の文化や作法をもつ。千利休の死後、その精神を継いだ三代・宗旦の子らによって表千家、裏千家、武者小路千家の三千家が興された。同講座では、裏千家の作法を学んでいる。同流は、宗旦の四男・仙叟宗室(せんそうそうしつ)が茶室「今日庵」を譲り受けたことに始まり、現代では最も多くの茶道人口を誇る。
 茶会では茶道具、花、茶菓子、短歌、着物などで季節を映し、客をもてなす。同茶会でも茶碗は金魚や花火などが描かれた平たい形状の夏茶碗(平茶碗)が使用され、一つ一つ違う柄の茶碗を来場者はゆっくり見て楽しんでいた。
また、受講生は皆、透明感と清涼感がある盛夏の着物「絽」や「紗」に身を包み、会場に華を添えた。
 お茶の振る舞いの前に講師の南部宗悠さんから、飾られた花や短歌、茶道具について丁寧な説明があった。生け花は紫のカッコウアザミ、白いハンゲショウ、緑のヤハズススキ。添えられた短冊には「ほのぼのとあかしの浦の朝霧に 島かくれゆく 舟をしぞ思ふ」と柿本人麻呂の作と伝わる和歌が記され、涼やかな情景を誘った。抹茶を入れる竹の茶杓には「七夕(しちせき)」という銘の、七つの節を持つ珍しい物が使われ、季節感が演出されていた。
 裏千家のお茶をいただく作法は、まず先にお菓子をいただいてからその後にお茶を飲む。茶碗は客に正面を向けて出されるが、客は器の正面に口を付けないように、時計回りに2回まわし、飲み終えたら逆に2回まわして戻すことが説明され、子どもも真剣な面持ちで茶道を体験していた。
 講師の松下宗雅さんは学生時代に茶道を習っていたが、その後ブランクがあり、20年前に友人の誘いでまた茶道に関わったという。茶道の静かな時間が心地良いと語った。受講生の浅野さん(西区)は友人に誘われて2年前から通い始めた。敷居が高そうと最初は思っていたが、一から丁寧に教えてもらううちに、茶道の魅力に気づいたという。「茶道の世界観やその空間がとても好きです。日常生活の中で見落としやすい季節も感じることができます。今日は、夏らしい茶碗でお茶をいただきました」と話した。また、西区から母娘で着物を着て参加した辻本紗彗さんは「娘と着物を着て出かける機会ができて、とてもうれしかったです。立派なお道具も見せていただけてよかったです」と語り、娘の明由実さんと親子で茶碗を見せ合い、楽しそうに過ごしていた。
 講師の谷一宗君さんは「秋にも離宮公園のお月見会でお茶会を予定しています。お茶の楽しさをまだ知らない方にも体験で落ち着いた時間を過ごしていただきたいです。初めての方にもお点前の初歩から丁寧にお伝えするので、気軽に始めてみられませんか」と微笑んだ。
◆西区文化センター
TEL(078)991-8321


夏茶碗を楽しむ母娘

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