Ey!Yo!ウエストタウンのヘルスパトロール

6月28日(土)、西区役所(西区糀台)地域活動支援コーナーにて、ゲームをしながら食べ物と栄養について学ぶ「Ey!Yo!ウエストタウンのヘルスパトロール」が開かれ、26人の小学生が参加した。(共催/西区役所 西区連合婦人会)
同イベントは西区内の企業や大学の協力のもと、小学生向けに実施している「D―ラーニング」のプログラムとして開催された。D―ラーニングの「D」は多様性を表す「Diversity(ダイバーシティ)」の頭文字からとられており、視野を広げ、将来の選択肢を増やすための多様な学びの場を創出している。
今回は神戸市外国語大学の学生を中心に教育をテーマに活動する団体「LearnBo(ランボ)」がプログラムの企画、運営に協力し、進行を務めた。
「Ey!Yo!ウエストタウンのヘルスパトロール」は会場内に設定されたウエストタウンという小さな町の住人が抱える悩みをヘルスパトロール隊に扮した子どもたちが力を合わせて解決するというもの。ミッションはまず、悩みを持っている住民の家を訪ね、ヒアリングから始まった。例えば、肉田きんぞうさんは筋力をつけたい、大丸パル子さんは髪の毛が弱く抜け毛がひどいなどの悩みをパトロール隊に相談。子どもたちはその悩みに一番効果的なメニューを、3つの選択肢の中から選ぶ。選んだ後は会場内の模擬スーパーに行き、必要な食材を入手。その食材をレストランで調理してもらい、できあがった料理を住民の家に届けるという流れでゲームが進んだ。
肉田きんぞうさん、大丸パル子さんの悩みに必要な栄養素はたんぱく質であることから、パトロール隊は鶏肉のトマト煮、エビとブロッコリーのサラダなどを届けた。住民の悩み事を解決した後は、各自に渡されたノートに、どんな悩み事にどんな栄養素が必要で、どんな料理を食べることで改善されるのかを書き込み、各班で発表しあって学びを深めた。
ほかにも、目眩がする、集中力がないという悩みにはエネルギーとなる炭水化物を多く摂取できるうどんやカレーライスが良いことや、身体の調子を整えるにはミネラル、ビタミンが豊富なフルーツポンチが良いということを、ゲームを通して学べる仕組みになっており、各班で買い物をしたり、レシピを考えたりと、積極的にゲームを楽しむ姿が見られた。
ノートの後ろには子どもたち自身や家族の困りごとを解決するためのページが設けられており、「このページはお家に帰ってからの宿題です。みんなやみんなの家族の困りごとを栄養の知識で解決できる方法があるので、ぜひチャレンジしてみてね」と告げられた。
西区から参加した米原凪音さん(出合小4)は「食べ物の知識が学べてよかった」と言い、妹の璃音さん(出合小2)は「違う小学校のお友だちと一緒にゲームができて楽しかった」と笑顔を見せた。
プログラムを企画した田村早悠奈さん(神戸市外国語大学2年)は「自分自身が小さいときに好き嫌いが多く、食わず嫌いも多かった。栄養の知識を得ることで嫌いなものも少し食べてみようかなとチャレンジしてもらえたらうれしい」と話した。
西区地域協働課の島田菜々子さんは「手作りのゲーム教材を使って、子どもたちが目を輝かせながら主体的に学びを深めていく姿に、心を打たれました。これからもイベントを通じて、神戸市の子どもたちに学びの機会を届けていきたいと思います」とイベントの成功を喜んだ。


