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垂水区

舞多聞EC☆TA 〜新興住宅街でも自然体験活動を!〜

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 「舞多聞EC☆TA(エクタ)」の前身にあたる団体は、「プレーパーク」や、除草のため借りたヤギを子どもたちがお世話する「ヤギの飼育活動」を行ってきた「舞多聞エコ倶楽部☆チームあにまるズ(以下:エコ倶楽部)」。活動の基盤を作り上げてきた橋本恒一さん(エコ倶楽部旧代表)が今年1月に亡くなったため活動は継続の危機を迎えたが、親や専門家が結集し、地域で自然体験ができる貴重な活動を存続させようと新団体を発足した。
 「ヤギの飼育活動」は、舞多聞に残された森林育成地「城山」の除草のために春〜秋の一定期間飼育していたヤギを、隣接する舞多聞小学校の子ども向けに、ふれあいの場を設けたことが発端となった。おもに未就学児から小学生が集まり、城山でヤギとふれあいながらともに過ごすことでヤギが子どもたちの生活の一部になるという。舞多聞EC☆TA代表の田町永(はるか)さんは「子どもたちは自然とヤギが好む草木を覚え、後輩たちは先輩の世話をする姿を見て真似ながら、命の大切さを学びます。ヤギは比較的安全で強く、人に懐く動物。地域在住の獣医師の協力を得られたことも幸運で、地域の緑地で多世代の人々と関わりながら雨天時も欠かさず世話をするというかけがえのない体験は、子どもたちの生きる大きな糧になります」と活動の意義を語った。
 舞多聞地区は、丘陵地に広がる自然の中にありながら、近隣に商業施設が多く交通の便も良いことが魅力で、子育て世代が多く住む新興住宅街。しかし、人口が増え過ぎたことで地域の公園は人であふれ、子どもたちがのびのびと過ごせる場所が少ないのが現状。城山で行う「プレーパーク」では、奥地の木々にロープやハンモックを吊るし、子どもたちが自由に遊びを繰り広げていく。普段は入ることのできない森の中は、大人もリフレッシュできる場所。同団体は、このように親しまれてきた「城山」の継続活用を大きな目標としている。
 また、城山とは別の「緑地保全エリア」は、「舞多聞里山育成会」のメンバーが管理しており、これまでエコ倶楽部で自然観察会やホタルの観賞会を開催してきた。絶滅危惧種の保全の場としても機能している。「地域で唯一残された豊かな自然環境を次世代に引き継ぎたい想いがあります。私たちの活動をもっと多くの方に知っていただき、地域の方が自分のまちを誇れるようになったら」と田町さん。自身も舞多聞に自然体験の場があることを知らなかったと話す。
 5月3日(土)、地域の集会施設で開かれた「まいたもん2025春マルシェ」(NPO法人ガーデンシティ舞多聞倶楽部主催)では「やぎさんふれあいコーナー」を設け、兵庫県赤穂郡の「かなじヤギファームランド」から来た2頭のヤギのえさやり・掃除・散歩体験を来場者に提供。約150人がヤギとのふれあいを楽しんだ。
◇今後の活動は「舞多聞EC☆TA」公式インスタグラムから
https://www.instagram.com/p/DIppUsTzBXm/


「まいたもん2025春マルシェ」のヤギとのふれあいコーナー


「まいたもん2025春マルシェ」に設置されたヤギの牧場主とヤギへのお手紙を書くコーナー


「舞多聞EC☆TA」スタッフのみなさん

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