第8回せいしんフェス
5月11日(日)西神中央駅前のプレンティ広場(西区糀台)にて、発見がいっぱいの科学の世界を楽しむイベント「第8回せいしんフェス」が開催され、約4000人が訪れた。(主催/プレンティ、エキソアレ西神中央)
2015年から開催されている同イベントは、2023年からプレンティとエキソアレ西神中央の合同で地域活性化事業として行っている。一昨年は「スポーツ」、昨年は「自然×アート」をテーマに開催され、今年のテーマは万博開催年にちなみ「学ぶって、楽しい!SDGs×科学」。日々進化し続けるテクノロジーや科学の魅力を体感できる企画が盛りだくさんで、ワークショップや体験ブースには長蛇の列もできていた。
県立神戸高塚高校(西区美賀多台)地域創造類型のブースでは、科学を絡めた遊びを生徒たちが企画、当日の運営まで行った。「ペットボトル砲で的あて」「色付き虫眼鏡で謎を解こう」「楽しく元素記号を学ぼう」などのコーナーが、子どもたちから人気を集めていた。「楽しく元素記号を学ぼう」は、元素記号が書かれた円盤を制限時間内に生き物の絵が描かれた的に入れるゲーム。発案した北村琴音さん(3年)は「一から企画を立てました。企画が選ばれてから短時間しかなかったので、夜も自宅で的の絵を描いたり、準備を頑張ったので、お子さんたちに楽しんでもらえてうれしい」と喜んでいた。
市立科学技術高校(中央区脇浜町)のブースでは、紫キャベツで酸性、アルカリ性の色の変化を楽しむ実験が行われた。刻んだ紫キャベツを漬けて薄紫色に染まった水に、重曹やレモン汁などを入れると、薄紫がピンクや青に変化。紫キャベツに含まれるアントシアニン色素が液体の性質(酸性、アルカリ性)に反応して起こる現象で、子どもたちは「ワァ」と驚きの声を上げ興奮していた。須磨区から家族で訪れた三串奏人さん(7歳)と結月ちゃん(3歳)は色の変化に目をまんまるにして喜び、「おもしろかった」と満足した様子だった。
市立工業高等専門学校(西区学園東町)のブースは、紙コップロボットとロボットを動かすためのリモコンを作るワークショップを実施。ホームセンターなどで簡単に手に入る材料を使い、前後左右に動かせるロボットとリモコンを約30分で完成させることができた。
神戸電子専門学校(中央区北野町)のブースではハンドロボットとじゃんけんを行えた。パソコンの前で指を動かすと、カメラが指の関節の動きを測り、指の角度を解析してロボットが同じ動きをする。多くの親子が最新のテクノロジーを楽しんでいた。
ほかに、会場ではバイクを漕いで発電し、ミニSL機関車とメリーゴーランドを動かすコーナーがあり、子どものためにと保護者が奮闘していた。「日頃の運動不足で、全力でバイクを漕ぐのは大変でした」と息を切らしながら笑顔で汗を流す姿があった。イベント運営の池田一行さんは「プレンティ、エキソアレ西神中央を利用いただいている地域の皆様が交流できるイベントに、多くの方が足を運んでいただき楽しんでいただけてよかったです」と話した。
市立科学技術高校のブース
神戸電子専門学校のブース