すくすく赤ちゃんセミナー
4月15日(火)、須磨区役所(須磨区大黒町)にて、育児を学ぶ「すくすく赤ちゃんセミナー」が開催され、17組の親子が参加した。(主催/神戸市)
各区役所・支所では、5~7カ月児の保護者を対象に、離乳食・歯科・育児などに関するセミナーを行っている。最初に管理栄養士より、離乳食についての話があった。離乳食を始める目安は首が据わる5~6カ月頃で、大人の食べているものに興味を持ちだしたら、1日に小スプーンひとさじから始めると良い。初めてのものを食べさせる時は、アレルギーなど万が一のことを考えて、病院が開いている平日午前に試してみると良いという話に、メモをとる参加者も見受けられた。管理栄養士は「とにかく嫌がったら無理強いはせず、みんなで食事をする楽しさを教えてあげてくださいね」と参加者に語りかけた。
続いて、保育士による手遊びと手作りおもちゃについての話があった。手遊び「にんどころ(似ているところ)」では、歌を歌い、親子でコミュニケーションをとる方法を伝えた。手作りおもちゃは、蓋付透明容器の蓋に丸い穴を開けて、さまざまな物を穴にポットンと落として遊ぶ「ポットン落とし」や、繋げたラップの芯の中にプラスティックのチェーンを通して引っ張って遊ぶおもちゃなどを紹介。乳児のそばにおもちゃを置くと、興味津々に手を伸ばしおもちゃで遊ぶ姿が見られ、会場を和ませた。保育士は「高価なおもちゃよりも、こういう手作りの素朴なおもちゃの方がかえって赤ちゃんに人気だったりするんですよ」と笑った。また、保育所の園庭開放の日に訪問すると、実際に園児が食べている離乳食を見られる場合もあるので、参考にしてみて下さいと案内があった。
続いて歯科衛生士による、歯が生えるタイミングや歯磨きについて。歯が生える時期は4カ月~1歳頃と個人差があると説明。歯磨きは「最初はちょこんと歯に歯ブラシをあてることから始めて、慣れてきて口に歯ブラシを入れることを嫌がらなくなったら磨いてみると良いですよ」とアドバイスがあった。
須磨図書館の司書からは、乳児に適した絵本の紹介や読み聞かせが行われた。最初は大人の手の平くらいのサイズで明るくはっきりとした色使いの絵本を選ぶと良いという。司書は「読んでもらう赤ちゃんと読む保護者が双方向で絵本を一緒に楽しむことが大切です。図書館では赤ちゃんも参加できるおはなし会を開催しています」と話した。保健師からは乳児の事故防止と、乳児との接し方について。乳児の不慮の事故の約8割は窒息、誤飲で「赤ちゃんは安全かどうか分からずに口に入れてしまうので、特にマグネット、電池、飴などの取り扱いに注意を払ってほしい。今日は手が届かなかった場所にも明日になったら届くかもしれません。一歩先の備えを」と注意喚起があった。
グループトークでは、保護者同士が交流を深めた。渡邉華さん(須磨区)は5カ月の柚月ちゃんと参加。「離宮公園の年パスを買ったので、よくお散歩に行ってます。季節のお花がきれいだし、授乳室もありますよ」と話し、有益な情報交換を行っていた。会が終わると、この日初めて出会った同じ班の保護者たちが「一緒に帰ろう」と声をかけあい、ベビーカーを押しながら楽しそうに帰路につく姿がみられた。 須磨区役所では今後も隔月でセミナーを開催予定なので、ぜひ参加してほしいと担当者は呼びかけた。
須磨図書館の絵本読み聞かせ