Pass me! 英語だけのラグビー教室
4月6日(日)、総合運動公園 補助競技場(須磨区緑台)で、グラウンド内では英語のみを使う小学生低学年向け「Pass me! 英語だけのラグビー教室」が開催され、親子88人が参加した。(主催/兵庫県スポーツ振興課)
兵庫・神戸で初めてラグビーが行われたとされる1876年から、来年で150年を迎えるにあたり、県内のラグビー普及、強化に取り組む「兵庫・神戸ラグビー150プロジェクト」が行われている。その一環として、幼少期から言語の壁を越えるスポーツ体験をしてもらおうと、今回の英語のみを使うラグビー教室が開催された。 対象は小学校1年生~3年生とその保護者。最初にECC外語学院・講師のキースさん、コリーンさんよりジェスチャーを交えながら英語での身体の部位の呼び方や簡単な指示について説明があった。Head(頭)、Shoulder(肩)など、子どもたちは講師の後に続いて声を出しながら、身体のその部位を押さえた。Back(後ろ)、Jump(跳ぶ)、Stop(止まる)など、動きに関する単語も教わった。
次は班に分かれて円になり、ボールをパスする練習が行われた。慣れてくるとボールの数が増え、途中で逆回転の指示があったり、難易度が少しずつ上がっていった。垂水区から参加した松崎海歩さん(上高丸小1)は初めてのラグビーで、休憩時間にも父親と一緒に目を輝かせながらキャッチボールをして楽しんでいた。続いて「タグ取りおにごっこ」を行った。腰に巻いた黒いベルトに粘着テープでタグをつけ、そのタグを取り合うゲーム。自分のタグを取られないようにしながら、相手のタグを取ることを目指してグラウンドを駆け回った。
ゲストの石井仁さん(県立芦屋高3)は昨夏、「高校生チャレンジ留学~HYOGO高校生海外武者修行応援プロジェクト」に参加し、ラグビー世界ランキング2位のニュージーランドの強豪校へ留学。現地でラグビーと英語を学び、兵庫県の魅力も紹介してきた。参加者に「外国の方と会話ができた時とても楽しいと思ったので、積極的にチャレンジしてほしい」と話した。コベルコ神戸スティーラーズのマスコットキャラクター・コーロクンも駆けつけ、写真撮影を楽しむ子どもたちの姿も見られた。
兵庫県とコベルコ神戸スティーラーズは包括連携協定を結んでおり、スポーツの振興に関する取組の一環で、参加者には当日隣のスタジアムで行われた試合のチケットがプレゼントされた。教室が終わったあと、プロの迫力あるプレーを体感することができた。また、産官学の連携による地域創生の取組の一環として、会場周辺では兵庫県立大学の学生がスティーラーズを一緒に盛り上げる「サポートステーション」加盟の飲食店などを学生目線で紹介する「サポートステーションニュース」を配布していた。
当日のラグビー指導にあたった兵庫県ラグビーフットボール協会総務で、タグフットボールワールドカップ日本代表のオキャラハン恵梨さんは「私も昔は見ている側の人でした。息子がラグビーを始めたことをきっかけにタグラグビーの楽しさを知りました。日本ではまだまだ競技人口が少ないので、楽しさを伝えて、挑戦する人が増えてくれたらうれしいなと思っています」と笑顔で語った。