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真珠のアクセサリーづくり教室

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「真珠のアクセサリーづくり教室」が3月30日(日)、デザイン・クリエイティブセンター神戸【KIITO】(中央区小野浜町)で午前と午後の2回開催され、計25人が参加した。(主催/公益財団法人神戸ファッション協会、共催/神戸市)

同教室は「真珠の街・神戸」を広く周知し、体感してもらおうと昨年度に続き2回目の開催となった。最初に講師を務めた「パールシティー神戸協議会」のメンバーから神戸と真珠にまつわる話があった。神戸で天然真珠の取引が始まったのは明治中頃と言われる。伊勢志摩で世界初の真珠養殖技術が誕生してからは日本の養殖真珠が世界の真珠産業をリードし、国際貿易港の神戸港は輸出中心の真珠の集散地となった。北野町(中央区)では六甲山に反射した淡い間接光が真珠の加工に適していることもあり、加工技術が発展。約220社の真珠関連業者が集まり、通称「パールストリート」と呼ばれる通りもある。現在でも世界中で流通する真珠の約7割が神戸で選別加工され、世界有数の加工・集積地となっている。

同教室ではアコヤガイから真珠を取り出す貴重な体験から始まった。真珠は海の中で約6年かけて、少しずつ成長するという。講師の森田雄大さんがナイフを使って目の前でアコヤガイを開けると参加者たちは手探りで真珠を探し、指でつまみ上げると自然と笑顔がこぼれた。次の穴あけでは、スタッフがサポートしながら専用の機械を使う。真珠の中心に印を付けて片側ずつ2回に分けて穴を開けた。続いて好きな色のワイヤーを各自選んでネックレスの制作。カラーワイヤーにアクセサリーのパーツや真珠を順番に通して好みの長さを調節しながら完成させた。中村佳澄さん(神戸山手グローバル中1)は「可愛くできた。すごく気に入ってる」とはにかんだ。須磨区から親子3人で参加した谷口琴音さん(若宮小5)、楓奈さん(同小3)姉妹は「ネックレスを付けて出かけたい」「大事にする」と喜んだ。母親の瑞絵さんは「真珠のことも知れたし、娘たちとお揃いでうれしいですね」と感想を話した。講師の近藤祐介さんから「真珠は自然が育んだ宝物なので同じ形や色はなく、世界で1つだけ」と説明があり、参加者全員が大事そうに身に付けたまま会場を後にした。神戸ファッション協会事務局長の藤本晋一さんは「真珠加工は神戸の地場産業だと認識いただくきっかけになれば」と語った。

アコヤガイから真珠を取り出す

真珠の穴あけ作業

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