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須磨区

こんな部です「神戸市立須磨北中学校 太鼓部」

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神戸市立須磨北中学校(須磨区東白川台)太鼓部は現在部員8人(取材当時2年4人、1年4人)で活動している。

太鼓部は同校が開校した1987年に太鼓同好会として発足。2017年には部活動となり新たに始動している。発足当初から「須磨北青雲太鼓」の名称で親しまれた。「青雲」という命名は校歌の歌詞「青雲の意気高らかに」に由来。生徒たちに大きく、たくましく成長してほしいという願いが込められている。

 

部員全員が太鼓初心者で、代々先輩に姿勢やバチの持ち方、腕の振りなど基礎から教わる。練習はストレッチやランニング、筋トレから始まり、その後の「基礎打ち」では掛け声とともにリズムに合わせ全員が揃って打つ。太鼓のリズムは体で覚えていくことが基本で部員全員が心をひとつに合わせる。部長の江村夏未さん(2年)は「一人欠けても音が違うのが分かる。仲間の大切さを痛感する」と力を込める。

 

「人を感動させる演奏」を目指し、互いに切磋琢磨しながら真摯に練習に取り組んでいる。副部長の伊坂脩平くん(2年)は「小学生の時、地域のイベントで太鼓部の力強い演奏を聴いたのがきっかけで入部を決意した」と話す。江村さんは「入学後の部活紹介で演奏を聴いて、やってみたいと思った」と自身が魅了された感動を多くの人にも味わってもらいたいと目を輝かせる。

 

発表の場は体育祭、創秋祭(文化祭)の学校行事のほか、地域の福祉施設や夏祭りなどのイベントに出演。演奏活動を通して太鼓の技術だけでなく人の温かさや繋がりの大切さを学んでいるという。顧問の興津(おきつ)貴子先生は「太鼓が好きで人に喜んでもらいたいと、人のために頑張れる部員たちです」と話す。専門講師の指導は年10回ほどで、練習メニューは江村さんが中心になって考えている。個々の課題に対しても部員それぞれが練習に精を出し、太鼓未経験者の興津先生は観客側からの目線でアドバイスを送る。部員たちは、「後輩に教える難しさも学んだ」と話し、すべてが成長に繋がっている。

 

演奏レパートリーの中にオリジナル曲「若武者」がある。同校の周辺地域の特色を生かし「源平合戦」をテーマに現代社会を生き抜く若者の姿に重ね合わせ、未来に向かって大きく羽ばたく様子を表現している。

発足から現在までの伝統を受け継ぎながら、心に響く迫力ある太鼓の音色を届けられるように日々の練習に励んでいる。※学年表記はすべて取材時。

 

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