おとこの料理教室
2月14日(金)井吹東地域福祉センター(西区井吹台東町)で男性向けの料理教室「おとこの料理教室」が開催され、70代を中心に9人が参加した。(主催/井吹東ふれあいのまちづくり協議会)
平成17年にスタートした同教室は、コロナ禍による長期の休止期間を経て昨年12月に再開。参加者の阪下伸一さん(西区井吹台東町)は、「コロナ禍のお休みが長かったから、ぜひ復活してほしいってお願いしてたんです。先月の恵方巻も楽しかったし、よかった」と話す。材料の調達から当日の講師も担うのは、民生委員の福島ひとみさん。
この日の献立のテーマは中華。中華おこわと中華風コーンスープに、付け合わせのたたききゅうり。そして開催日がバレンタインデー当日なので、特別におみやげ用のチョコブラウニーも製作。それぞれの調理時間を考慮して、炊飯に時間がかかるおこわの準備から始めることになった。まずはおこわの具材(にんじん、たけのこ、しいたけ、焼き豚)を1㎝角に刻む。4人が包丁で切る担当になったが、「それは大きすぎる」と指摘を受けてもう一度小さく切る場面も。
おこわを炊飯する間に、ブラウニー作りに取り掛かった。卵を割るときに力が入りすぎて白身がボールから流れ出る失敗があっても、ほかの参加者がさっと拭いてすぐ次の工程に移るなど、参加者同士でフォローし合う姿が見られた。「さじ」を使って調味料を計量するなど、細かな作業を率先して行うのは、20年前の教室スタート当時から参加しているという原大助さん(西区井吹台東町)。しあわせの村の「シルバーカレッジ」で、食文化を学んだことで、料理教室にも興味を持ったと話す。
たたききゅうりは、きゅうりを縦に4等分してまな板の上でめん棒でたたく。「ああ、それで『たたききゅうり』と言うのか」という声もあがっていた。コーンスープに使ったのは、ホールではなくクリームタイプのコーンの缶詰。「こういうものが売られてるのか」と感心していたのは、この日初参加で最年長の81歳、中岡忠明さん(西区井吹台西町)。グラウンドゴルフをしてきたので、と少し遅れて参加した岩田幸生さん(西区井吹台東町)は「病気の妻を自宅で看取ってから一人暮らしだし、簡単な料理は毎日してるよ」と話す。
すべての料理が完成し、参加者全員でテーブルを囲んだ。福島さんが事前に用意したブラウニーもふるまわれた。福島さんは「みなさんがここで仲良くお話しされて、協力しながら料理も片づけもしてくださるので、わたしも毎回楽しくやれています。ここでの献立を日々のレパートリーに加えていただけたらうれしいです」と話した。お茶を飲みながら談笑したあとは、手分けして洗い物や片づけをし、ラッピングしたチョコブラウニーを手に解散した。
当日の献立(左)、チョコブラウニー(左)