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須磨区

横尾ぽかぽか冬まつり

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1月12日(日)市立横尾小学校(須磨区横尾)にて、恒例の「横尾ぽかぽか冬まつり」が開催され、200人近くの参加者で賑わった。(主催/青少年育成協議会横尾支部)

例年行われている干支の引継式や大凧あげなどに加え、今年は阪神・淡路大震災30周年にあたることから、「震災30年を未来につなぐ」をテーマに防災体験ブースも設けられた。干支の引継式では昨年の龍からヘビにタスキが渡された。受け取ったヘビは「私は神の使いで縁起の良い干支です。名付けて横尾白雪ヘビ。今年1年よろしくお願いします」とあいさつした。干支の着ぐるみは横尾シニアクラブ有志の手作り。今年のヘビは体は白く舌は赤い吹き流しで表現されており、細部まで凝った作りで観客を楽しませていた。

大凧あげに使われる凧は縦約3・5m、横約2・6m。横尾シニアクラブと青少年育成協議会の有志約10人が昨年末から作業に取り掛かった。竹の骨組みに下地を貼り、その上に横尾小学校6年生の書初めと横尾中学校美術部による干支の絵を並べ仕上げている。まつりの開催前日にロープを付けバランスを整えた。この日は風が弱かったため大凧を空高く揚げることは難しかったが、大凧が浮きあがると歓声があがった。

防災体験では小学2~6年生の「防災キッズ」10人が、防災クイズや災害用トイレ実習を行った。防災キッズとは「妙法寺コトノハこども食堂」で安田典充さん(キャンプ場「KOBE川の音ベース」代表)が監修したプログラムを受け、防災の知識を学んだ子どもたちのこと。地域のイベントなどで活動している。防災クイズでは、家庭に備えておいてほしいもの10個を、まずは参加者に1分間見せ覚えてもらう。その後すべて布で覆い、何があったかを質問。参加者は「クーラーボックス」「水」「カセットコンロ」などと答えていく。防災キッズは正解を伝えるとともに、備蓄量の目安などの説明を加えた。姉弟で防災キッズの活動をする北得桜さん(妙法寺小5)と優人さん(同3)は「いろんな人が来てくれてうれしかった」「みんなに伝えることができて、楽しかった」と満足そうに話した。災害用トイレの使い方では、簡易トイレにセットした黒いビニル袋に水を入れ、凝固剤の粉を加えて固める工程を実演。袋と凝固剤がセットの「災害用トイレ」は100円ショップにも売っていると説明を受け「今度買っておこう」と話す参加者もいた。安田さんは「今までの防災のイベントでは伝え手はほぼ大人でした。これからは、子どもも災害の知識を学び伝える担い手となってもらいたいと思っています」と語った。

そのほか、横尾婦人会が担当するビニール袋で簡易ポンチョを作るコーナーや、江崎グリコ提供の災害食の試食コーナーは人気で列ができていた。5年備蓄できるカレーを食べた小田ひまりさん(横尾小6)は「普段食べているカレーと変わらないくらいおいしかった。いざという時にこのカレーが食べられたらうれしいと思う」と話した。

主催者の中村利行さんは「子どもたちは防災体験を楽しんでいたようです。保護者からは良い経験ができたという声を聞くこともできました。1・17を迎え、家庭で防災について話をし、ご家族の絆を深めていただければ」と振り返った。

書初めと干支の絵で飾られた大凧

ポンチョづくり

防災キッズのみなさん

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