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垂水区

防災食学習会

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12月9日(月)、レバンテ垂水1番館 (垂水区日向)地下1階のコープ垂水にて、災害時でも身近な食材でおいしい料理を作る技を伝える「防災食学習会」が開催され、約20人が参加した。(主催/コープこうべ 垂水コープ委員会)

このイベントは日々の暮らしの中に「ローリングストック」を取り入れ、いざという時にその食材を使って、おいしい料理を作ってほしいとの願いから開催された。「ローリングストック(備蓄循環)」とは日頃、家庭で使用する食材や日用品を多めに買い置きし、消費した分をまた買い足すことで、常に一定量の備蓄を保つ災害備蓄の方法。大きな災害によって食料品の流通や支援物資が滞ると、食料が被災地に迅速に届かないことから、政府は各家庭で常に1週間分の食材を備蓄しておくことを推奨している。「ローリングストック」には、災害時でもいつもと同じ自分好みの食事ができるメリットがある。これは災害時において精神的な安心感に繋がり、緊張や不安を軽減しストレスから来る体調不良の予防にもなる。

今回は「かんたんすぎる~さばみそトマトカレー」と「レーズン入り蒸しパン」の二品の実習が行われた。講師を務めたのは、垂水コープ委員会のメンバー。垂水コープ委員会は食生活の提案を広げる活動を行っている。

実習はまず炊飯から始まった。鍋にお湯を沸かし、底に耐熱皿をひく。耐熱袋(本イベントでは「アイラップ」を使用)に75g(半合)の洗った米と90gの水(米と水の割合は1対1・2)を入れ20分浸水。その後、空気を抜きながら袋をねじり上げ、なるべく上の方で結んだものを鍋に入れる。袋が鍋底など鍋肌に直に付かないよう注意を。このまま、様子を見ながら20~30分加熱、鍋から引き上げ10分蒸らすとご飯がふっくらと炊きあがる。1人分のご飯を炊飯器で炊くよりもおいしいという声もあがった。

カレーも耐熱袋を使用した。袋にさばみそ煮60g、トマト缶100g、カレー粉大さじ2を入れ、袋を手で揉む。あとは15分湯せんするだけで完成した。手を汚さず、洗い物も少ない。みそとトマトの旨みで、ごはんだけでなく、パスタとの相性も良いそう。

蒸しパンは耐熱袋にホットケーキミックス100g、水100g、レーズン適量を入れ、空気を抜いて袋を結び、約20分湯せんする。こちらもふっくらとした昔ながらのやさしい味わいの蒸しパンが完成した。災害時や疲れた時に少し甘味があるものが食べられるとほっと一息できるので、ぜひ作ってみてほしいと説明があった。

西区から参加した新藤照美さんは「さばの臭みもなく、おいしくできたのでうれしかった」と楽しんだ様子。垂水区から参加した山口典子さんも「蒸しパンは他のドライフルーツやさつまいもを入れてもおいしいです」と話した。

また、公募のレシピ10選が載った「BOSAIレシピブック」が配布された。参加者はフリーズドライの味噌汁やドライパックのひじきを使ってできる白和えや、ポテトチップスにドライパックのミックスビーンズ、スイートコーンを使った「ポテチサラダ」を子どもと一緒に作ってみたいとページを繰っていた。

垂水コープ委員会代表は「防災食を通じて、危機管理を深めていただきたいと思いこの学習会を企画いたしました。パウチものや缶詰を常にご家庭に置いていただいて、いざという時には役立てていただければと思います」と呼びかけた。

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