神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム
12月10日(火)、西区岩岡町のじゃがいも畑にて、市立白川小学校(須磨区白川台)の3年生児童約60人が「神戸っ子農業体験 ル*ル*ルプログラム」に参加した。
(主催/一般財団法人神戸市学校給食会)
同プログラムは市内の自然豊かな農村地域で、学校給食で食べる野菜や米がどのように作られているかを学ぶ農業体験プログラム。「育てる」「収穫する」「学校給食で食べる」の3つの「る」から「ル*ル*ル」と名付けられた。このプログラムを通じて、子どもたちが「食」「農」「地域」への理解や、生産者への感謝の気持ち、地産地消の大切さ、また流通や環境への理解が育まれることを目指している。
本年度は11月より給食での使用率が高い野菜のキャベツを真陽小学校(長田区)、にんじんを本山南小学校(東灘区)、そして当日は白川小学校の児童がじゃがいもの収穫体験を行った。
今年は夏場の暑さでじゃがいもの成長が例年よりも遅く、当初の予定より少し遅れての開催となったそうで、子どもたちは体験日を心待ちにしていたという。バスで学校から岩岡町のじゃがいも畑に向けて移動し、芋を傷つけないよう諸注意を受けた後、収穫体験が始まった。じゃがいも掘りは初めての児童が多く、最初はしゃがんで作業していたが、次第に夢中になって両膝をつきスコップも置いて両手で土を掘る姿が見られた。面白い形のじゃがいもを見つけると、友人や先生に「これ、見てー」とアピールする児童も。
続いて農家が実際に行っているトラクターによる収穫の実演を間近で観察した。あっという間に掘られていくじゃがいもを見て、児童たちは驚きの声をあげていた。今回収穫したのは秋冬に収穫できる男爵いもの一種で「さんじゅう丸」という品種。
体験が終わると、岩岡健康じゃがいも部会のメンバーが調理したポテトフライの試食が行われ、「おいしい」「おかわりがほしい」と大好評だった。部会長の西海和也さんへの質問コーナーも行われ、児童が投げかける多くの疑問に丁寧な回答があった。「鳥においもが食べられることはありませんか」には「じゃがいもは土の中で成長するから、鳥に食べられることはないけど、葉っぱを虫に食べられてしまうことはあります」と回答。
初めてじゃがいも掘りをしたという光辻咲恵さんは「じゃがいもが茎にくっついていなくてビックリした」と話した。金子白さんは「土の中から芋を見つけた瞬間が楽しかった」と満足そうに話した。当日児童たちが収穫したじゃがいもは袋に詰めて持ち帰ることもできた。家に持ち帰ったじゃがいもで、是枝航太さんは「じゃがバターやポテトフライを作ってもらいたい」、村田駿太さんは「ポテトサラダを作ってもらいたい」と笑顔。
1組担任の勝田耕介教諭は「白川地区は里山も近いですが、住宅地から通う生徒が多く、普段は土に触れる機会も少ないので、このような貴重な収穫体験をさせていただきありがたいです」と語った。
トラクターによる収穫実演
ポテトフライの試食