アーティストグループ FREEYA(フリーヤ)
10月26日(土)、神戸で活動するアーティストたちのグループ【FREEYA(フリーヤ)】が神戸港中突堤(中央区波止場町)神戸ポートタワー近くで、神戸の風景を同時に描きはじめるセッションと1枚の絵を数人で完成させるパフォーマンスを行った。
企画したのは坂本卓志さん(透明水彩CLUB四季彩会主宰)と梅野展弘さん(透明水彩研究会代表)とイラストレーターの古川哲也さん。坂本さんと梅野さんは神戸の画廊でたびたび個展を開いており、繊細な水彩画で多くのファンを持つ。古川さんは、色彩豊かでポップなイラストを描き、多くのクライアントからの依頼を受けて書籍・リーフレットなどにイラストを提供している。神戸の芸術を盛り上げ、堅苦しい芸術のイメージをなくしたいと自由(フリー)をモットーにしていることから、関西弁「フリーや!」より【FREEYA】と名付けたという。今回が結成初のイベントで、来年は画材メーカーの協力を得ながら、もっと芸術を身近に感じられるようなイベントの開催も企画中。
今回のイベントは、坂本さん、梅野さん、古川さんと四季彩会に所属するMさんとTHさんの計5人で行った。曇り空の当日、5人は商業施設モザイクの対岸からの風景を描いていった。透明水彩の場合、まず画用紙にたっぷり水を塗ってから薄い黄色や青色で下塗りし、空や波の様子を色を重ねながら描いていく。停泊した船より下船した人々や修学旅行中の学生たちが、絵ができ上がっていく様子に足を止め、写真や動画を撮っていた。
梅野さんは3歳の頃から白紙をみつけると絵を描いていたと話す。「自分」が入らないように、常に客観的に世界を観察したいと言い、絵のスキルを最大限に上げたいと意欲的。両手に筆を持ち器用に神戸の港町の風景と空の色合いを描いていく。来年の夏休みには、ルナ画材(中央区八幡通)で個展を開催予定。古川さんは鮮やかな色合いで親子連れが楽しむ様子を描く。慣れ親しんだ「神戸の街」をテーマに、神戸を盛り上げていく夢があると話す。坂本さんと梅野さんはハーバーランドの真っ赤に染まる夕焼けの風景を共同で描き、2時間ほどで完成させた。最後は出来上がった絵とともに記念写真におさまった。
四季彩会所属のMさんはイベントを終えて「たくさんの人前で緊張したが、絵を描く経過をみて興味を持ってくれたらうれしい」、THさんは「緊張感からか、いつもよりいい絵に仕上がった。目の前に見える風景をみて〝自分はどう感じたか〟を大切に描いている」と話した。
坂本さんは「メリケン波止場の爽やかな雰囲気もあり上手くいった。音楽を演奏することも好きなので、FREEYAの仲間で音楽のパフォーマンスと絵画を融合したイベントなどもしていきたい」と締めくくった。
◆FREEYAのHPはコチラ→https://freeya1.jimdofree.com
【坂本卓志さん個展】
日程/R7年3月25日(火)~30日(日)
会場/ギャラリーミウラ(中央区中山手通1丁目)
内容/神戸の風景 長崎の旅から和の風情の透明水彩画約30点