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垂水区

地域活動応援企画「相手の心に火をつけるプレゼン術」

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 9月7日(土)、神戸市立垂水体育館(垂水区平磯)で地域活動応援企画「相手の心に火をつけるプレゼン術」のワークショップが開催された。垂水区内で地域活動をしている団体や、地域活動に興味がある個人など22人が参加し、団体の代表によるプレゼンと講師によるセミナー、ワークショップが行われた。(主催/垂水区役所、共催/垂水区社会福祉協議会)

  神戸市では、多様な主体の参画・連携により、将来にわたって持続可能なまちづくりを実現できるよう、地域活動の支援に取り組んでいる。その一環として、活動の仲間や参加者を増やしたい、資金を集めたいなど、垂水区内で活動する団体が抱える問題や悩みを「伝え方」で解決しようと、社会貢献情報誌ユナイテッドトゥモロー編集長の尾関栄二さんを講師に迎え、開催した。
 第1部では、まず、活動団体の代表が持ち時間5分で活動紹介を行った。子どもたちに向けて音楽を中心にクリエイティブなワークショップを展開する「Fir–St―Art(ファーストスタート)」、子どもを一時預かりし、育児中の親に一人の時間やイベントを提供する「tsukanoma」、メディア作りを軸に活動する「こども編集部」、神戸市外国語大学サテライトで月に一度開催する「みんなの子ども食堂にじいろ」、老若男女多国籍カフェ「TCC Holidays・TLC」(垂水区多聞台)の5団体のプレゼンがあり、尾関さんからそれぞれにコメントが述べられた。
 その後、尾関さんによる「相手の心に火をつけるプレゼン術」の座学が行われた。まず、尾関さんは「面接、告白など、仕事だけでなく人生の中でプレゼンは多い」と前置き。自身の苦い初恋話や映画インディージョーンズの広告業に携わったときのエピソードを紹介しながら、言葉によるコミュニケーションの大切さを伝えた。そして、「事実ばかりを述べても相手は何も感じない。相手が興味を持つか、話を聞いてもらえるかが大事」と言い、プレゼンはまず「誰に」「何を」「どのように」伝えるか、から始めることを提言。これまでコラボした広報の事例、自殺防止キャンペーンやプール介助ボランティア募集のポスターなどを挙げながら「プレゼンにとって一番大切なことは想像力や思いやりをもって、押しつけでなく相手の身になって考えること。みんなに伝えたいと思っても誰にも伝わらない。あなたに伝えたいとプレゼンし、他人事を自分事にしてもらう」と伝授した。
 また尾関さんは「広報とは広く報いること。世の中や地域、垂水のために自分は何ができるか。自分の活動が何の役に立つかを考え、まずは発信してみることが大事」と呼びかけた。
 第2部は地域コーディネーター・中尾有里さんの司会進行で、ワークショップが行われた。参加者は二人一組になり、自身の活動に対して、相手をその気にさせるフレーズを考え、ワークシートに記入。その後の共有タイムで感想のやり取りを行った。
 終了後「舞子でつながる健康ヨガの会」を主宰する吉田奈穂さんは「目で見て一瞬で伝えることの大切さに気付けました。真面目だけでなく、ユニークな視点が必要ですね」と笑顔を見せた。
 垂水区総務部地域協働課の酒井智史係長は「地域活動がもっと活発になるよう支援していきたい。12月7日には〈地域活動マッチングイベント〉があります。ぜひ参加してください」と呼びかけた。

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