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垂水区

垂水処理場のひみつ

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神戸市垂水区の垂水処理場(垂水区平磯1)で8月22日(木)と23日(金)の2日間、市民向けの見学イベント「垂水処理場を学ぼう!!~下水処理場の秘密~」が開催された。(主催:西水環境センター)

同処理場は各家庭で使用した水を集めて処理する「下水処理場」。同イベントはこれまで、夏休みの自由研究などに役立ててもらおうと対象者を小学生とその保護者に絞って開催されてきたもの。今年はより広く施設を知ってもらいたいと年齢制限をなくし、幅広い層からの参加者を募った。各日、午前と午後の2回、各回50人、合計200人の枠を設定したが、300人を超える申し込みがあったそう。

垂木処理場の処理施設の上部空間は、芝生広場をはじめ、体育館、恋人岬、ビオトープなどに利用され市民開放している珍しい施設。「普段は立ち入ることのできない施設の秘密を見学できる」との言葉に参加者は期待を膨らませた。

見学は、処理場内の施設を回るツアーと、家庭から出た汚水を浄化するしくみを学ぶ座学との二手に分かれて始まったた。座学では、微生物が水をきれいにする様子がスクリーンに映し出され、子どもたちは目を輝かせ画面にくぎ付けになった。

施設見学では「下水処理には微生物の分解能力を利用している。大きなごみを取り除いた後、微生物が入った処理槽に空気を送り込み活性化させています」と職員から説明を受け「どれどれ~」と水槽を覗き込む参加者も。「(空気を送り込むための)巨大な送風機を動かすため1日に100万円のコストがかかります。ごみを少しでも減らすことで大きなコスト削減になる。水はなるべくキレイに流してね」と家庭での協力が必要であることにも触れた。

学校で下水処理の仕組みを学んで興味を持ったという田嶋麻衣さん(千鳥が丘小4)は、「(同施設内の)スポーツガーデンに卓球で来ています。公園の地下にはいろんなものがあると知ってびっくりしました」と興味深そうに処理施設に見入っていた。

沈殿した汚れや微生物の含まれた汚泥は燃やして水分を抜いた後、アスファルトとして再利用。「汚泥を燃やす際に発生するメタンガスは、家庭でも使えるクリーンな状態にし、施設内で電力として再利用している」と部長の坂部さん。処理水については、平磯公園内の洗車コーナー、滝、池、処理場内のトイレに使われているとの説明に、参加者は関心を寄せ耳を傾けていた。

顕微鏡で働き者の微生物を観察

処理場の施設見学ツアー

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