第34回 西区 合唱の集い
7月21日(日)市立西区文化センター(西区糀台)で「第34回西区合唱の集い」が開催された。480席のホールは立ち見が出るほどの盛況を見せ、観客は10団体の熱演に聴き入った。(共催/西区合唱連盟・西区文化センター)
「合唱の集い」は、西区合唱連盟所属のコーラスグループが年に一度練習の成果を披露するもので、西区文化センター設立(平成元年)とほぼ変わらぬ歴史を持っている。コロナ禍の間は休止となり、昨年復活した同イベントだが「今年は特に観客が多い印象」と同センター津本佳邦館長は話す。女性のみ・男性のみ・混合合唱、合わせて10の合唱団がピアノ伴奏に合わせて3~5曲を披露。観客は1グループごとの入れ替え制。
78人が所属する神戸男声合唱団は、1966年に大学OB10数人で発足。団塊の世代が定年後に再び青春を求めて、多いときは100人の団員が集まったそう。団員のうち半数がまったくの未経験者だという。今年は県立北須磨高等学校合唱部に賛助出演を依頼。高校生ののびやかな歌声が会場に花を添えた。
ロビーでは団員からの声をきっかけに令和6年能登半島地震災害の募金活動を実施。
学園都市混声コーラスの小野洋子さんは合唱連盟会長になり4年。「周りの声に自分の声を乗せていくコーラス独自の楽しさを伝えたい」という想いと、「(会長の役割を)誰にでも引き継ぎやすく、何をやっているのか明瞭なシステム作り」に奔走してきたと話す。コロナ禍や団員の高齢化で参加団体や所属人数が減少傾向ではあるという。「コーラスグループは応援してくださる方がいる。もっとコーラスの層を厚くしたい」と、会長や各団体からも熱心な声が上がっていた。「聞くだけじゃなく、ぜひ、歌う側にもトライしてほしい」と小野さん。
学園都市から来場した女性は「昨年、大学の先輩の出演をきっかけに初めて観て、感激したので今年も鑑賞に来ました」と話した。
プログラムの最後は、観客を巻き込んでの大合唱。反戦歌として有名なフォークの名曲『花はどこへ行った』のハーモニーが響き渡り、会場は一体感に包まれた。
問い合わせ先/(公財)神戸市民文化振興財団
TEL(991)8321 https://www.kobe-bunka.jp/