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須磨区

アメフラシってかわいい!~舞子の海にいるたくさんの生きものにふれてみよう

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今年で12年目を迎える体験型の環境学習講座「こうべエコちゃれゼミ」。6月22日(土)には『アメフラシってかわいい~舞子の海にいるたくさんの生きものにふれてみよう』がアジュール舞子(垂水区海岸通)にて開催された。(主催/神戸市環境局 企画運営/一般社団法人 アースパルKOBE)

集まったのは約180人の親子。受付の後は30分ほど海岸付近のゴミを拾い、生き物観察に備えた。
今回の講師はみなとやま水族館(兵庫区雪御所町)館長の岩村文雄さん。まず「見つけても絶対に触らないで」と危険な生き物について説明と注意があった。3㎝~5㎝と小さいが毒を持つハオコゼ、海の海水温が上昇していることもあり最近神戸の海でも増えているガンガゼは、トゲが長いので気を付けてと呼び掛け、危ない生き物以外の海藻なども軍手を着けて触ってくださいと話した。
早速、網やバケツを持った親子が海の浅瀬や岩場に入ると「冷たい!」と声が上がる。岩場の下を覗いたり、石をどけると、小さなカニ、ヤドカリが動き、親子や兄弟で協力して捕まえていく。海に浮かぶクラゲを網ですくった親子は、採取したものを入れるミニプールへクラゲを放すと、ほかの参加者が捕まえてくるさまざまな生き物に興味が湧き、プールから離れられない様子。
オレンジ色のラインが入ったイソギンチャクを見つけた宮本李音さん(多聞東小2年)は、「早くこのイソギンチャクの名前が知りたい。初めて捕まえたのでうれしい。」と笑顔。普段は生き物を触るのは好きではなく、図書館の本で調べたりするのが好きだという。
海の少し深くなっているところには旧須磨海浜水族園ボランティアが安全のために立ち、見つけた生き物の名前を教えたりと参加者と交流した。
今回主役のアメフラシは採集時間の後半になってから、体長20㎝強の大きな個体が3匹発見された。アメフラシを初めて触った親子らは「新触感!」「大きい!」と感嘆の声を上げ、「アメフラシって何?何を食べるんですか」と次々に質問を投げかけた。アメフラシの名の由来は、タコでいう墨をアメフラシも攻撃されたときに出し、この紫色の液が海の中では白く雨雲のように見えることから。アメフラシを囲んで参加者は興味津々の様子だった。
1時間ほどの採集の時間が終わり、講師の岩村さんが今回採集された小さな魚(スズキ、ヒラメ、ハゼ、フグ)やクラゲについて種類や生態を解説。ボランティアが生き物をプラケースに入れて参加者に見せて回る。体に海藻をつけてカモフラージュしているワタクズガニの解説では「カニは敵に見つからないように頑張っているので、見かけから気持ち悪いなどとは言わないで」と生き物を尊重し、生き物のことを大切にしてほしいと語った。岩村さんは最後に「神戸には身近に自然があるので海岸に遊びに来てほしいが、水辺では身を守るために必ずライフジャケットを着用して浜辺や岩場を楽しんで」と観察を楽しんだ親子に呼びかけた。

活動はごみ拾いから始まった

 

みなとやま水族館 岩村さんより触ってはいけない生き物についてお話

 

初めはあちこちから「冷たーい」の声が上がった

 

プールの他、採取した生き物は水槽でも観察できた

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