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神戸文化ホール ウェルカムジャンボリー2024 コブホであそぼ!

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6月22日(土)、文化芸術を楽しく体験するフェスティバル「神戸文化ホールウェルカムジャンボリー2024 コブホであそぼ!」が開催された。演目のひとつである参加型演劇『かむじゆうとカエルンダ』では、上演に先立って出演者と参加者が一緒に舞台の幕作りを行うなど、上演への期待が高まるプログラムが展開された。

上演に先立ったワークショップで作られたのは演劇に使用される「ドロップ幕」。ドロップ幕とは、ステージの背面を彩る幕のこと。この幕に飾るアジサイの花を作ろうと、事前予約した子ども26人とその保護者が参加した。あらかじめ用意された透明の球体に、色とりどりのセロハンを思い思いに貼り付けていく。演劇に登場する仲谷萌さんをはじめ出演者たちが、子どもたちにアドバイスしながら作り上げると「照明を消しますので、アジサイの下からスマホのライトで照らしてください」と仲谷さん。それぞれのアジサイがライトアップされ、天井に映し出された幻想的な模様に「わあー」とどよめきが起こった。
その後、同ホール東側の大倉山公園で『かむじゆうとカエルンダ』音楽隊の演奏と歌が始まると、公演を待っていた子どもから大人まで大勢の人々が集まってきた。リズムに合わせて手拍子する人、踊り出す人、通りがかりに足を止めて聴き入る人。馴染みのある曲からオリジナル曲まで4曲が披露された。最後の劇中歌『怪獣のバラード』の演奏終盤には主人公の「かむじゆう」が登場。子どもたちの歓声が上がる中を行ったり来たりしながら来場者を同ホールロビーに誘導、いよいよ演劇が始まった。
ワークショップに参加した子どもたちは、ドロップ幕に飾られたアジサイを指差してにっこり。音楽隊の楽しい演奏と歌に身体を揺らしたり、手拍子したり、かむじゆうの胴体としっぽが離れてびっくりしたり。そこに「歌はワシのものじゃ」とわがままなおたまじゃくしが登場すると会場は一転、不穏な空気に静まり返る。おたまじゃくしがカエルになれない魔法をかけられたことを知った子どもたちは、かむじゆうと一緒に「何でも知っているおじいさん」を呼び出して、ひねくれたおたまじゃくしの笑顔を取り戻そうと呪文を唱える。「音楽は無限。自由。みんなのもの」と分かったおたまじゃくしは魔法を解かれカエルに変身。みんなで「カエルの歌」を合唱して幕を閉じた。
明石市から参加した近田真由美さん、薫音(かのん)さん(4歳)親子は「カラフルなアジサイを作って、演劇にも一緒に参加しているような感じで楽しかった」と満喫した様子で話した。
かむじゆうの胴体を演じた大熊ねこさんは「来場者も健常者、障がい者の分け隔てなく楽しんでもらえて、私たちの理想に近づけました」と微笑んだ。
同ホールでは、0歳から入場できるこどもコンサートや大人から子どもまで楽しめる音楽劇などの上演を予定しているので「神戸文化ホール」で検索を。また、「みて・つくって・おどる」お芝居『かむじゆうのぼうけん』シリーズの詳細は「かむじゆうのぼうけん」で検索を。

公演前に行われたワークショップ

 

ワークショップの参加者は出演者と共に「ドロップ幕」に飾るあじさいをつくった

 

音楽隊の登場で公園は一気に楽しい空気に

 

ロビーでの上演は予想以上の観客で賑わった

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