編集記事

その他の地域

〜KOBE 2024 世界パラ陸上競技選手権大会を応援〜 書道パフォーマンス

記事 〜KOBE 2024 世界パラ陸上競技選手権大会を応援〜 書道パフォーマンスのアイキャッチ画像

 5月17日(金)から25日(土)までユニバー記念競技場(須磨区緑台)で開催される「KOBE2024世界パラ陸上競技選手権大会」を応援する書道パフォーマンスが、4月16日(火)中央区文化センター1階ホワイエ(中央区東町)において開かれた(主催/六彩舎 共催/神戸市立中央区文化センター、神戸市まちなかアート補助対象事業)。
 同イベントは垂水区在住の書家、和田彩さんが、開催中の世界パラ陸上を「文字の力」で応援するというもの。輝く未来を想って選んだという金色の和紙は、縦4m、横1mの大きさ。三味線の音色とともに、「翔けろ 駆けろ 架けろ 世界へ」の文字を、フランスから招いた学生やギャラリーが見守る中、一筆一筆に想いを込め書き上げた。未知の世界に向かって懸命に羽ばたいていくチャレンジ精神「翔」、誰よりも高く、誰よりも強い志をもって邁進する「駆」、心と心を結ぶ芸術の力「架」の字にアスリートへのメッセージを込めている。
 「皆さんの高揚感が背中を押して下さり、良いパフォーマンスができました」と振り返った和田さんは、一昨年秋と今年2月に、フランスで個展を開催した。サン・ローラン学園を訪問し書道授業などをして以来交流が続いており、この日は約束していた神戸での再会が果たせたという。サン・ローラン学園のグランジラール学園長は、「和田さんは偉大で知識とインスピレーションを持っている人。一昨年の来校時と今回も、芸術的なパフォーマンスを学生や皆さん方と共有でき、素晴らしい経験でした。また会えてうれしいです」と再会を喜んだ。
 パフォーマンス後、和田さんと門下生の平村政未さんらの指導のもと、選手への応援メッセージを墨で書くワークショップ(筆文字体験)が行われた。参加者はパラリンピックにちなんだ、「金」や「闘魂」などの文字を書いた。
 学生の一人から「平和のような意味の漢字があれば書きたい」との要望があり、和田さんが主宰する書道教室の浅野真来さんは「私の解釈でラブ&ピースの言葉から『愛』がいいかなと思い、カタコトの英語で話しながら一緒に愛の字を書きました」と笑顔で話した。また、フランスから来る学生と会えるのを楽しみに、姫路の学校から放課後に駆けつけた書道教室の生徒の姿も。イベント終了後には日本とフランスの生徒同士で交流を深めたという。
 和田さんは「私が人と人、国と国、文化と文化を繋ぐ『書の力』を実感したのはフランスやポーランドでの個展や書道講義でした。たとえ言葉が通じなくても感動する心は一緒なのだと。これからも『書の力』を世界に広めていく活動を続けていきたい」と熱い想いを語った。
 今回のパフォーマンス作品と、筆による応援メッセージは一枚のポスターになって、中央区文化センターなど神戸市内に展示されている。

カテゴリー