バンドー神戸青少年科学館 開館40周年記念トークイベント「蓬莱さんのお天気教室in神戸」
4月20日(土)バンドー神戸青少年科学館(中央区港島中町)で「蓬莱さんのお天気教室in神戸」が開催され、約300人の親子が参加した。
同科学館は今年4月で開館40周年を迎え、これを記念してさまざまな催しが行われている。この日は明石市出身で気象予報士として多数のテレビ番組に出演中の蓬莱(ほうらい)大介さんを講師に迎え、トークイベントが開かれた。最初に天気予報はどのように予測するのか、空の状態を観測する「気象衛星ひまわり」「気象レーダー」「アメダス」などを写真とともに説明。「空がどのように変化していくかを専用のスーパーコンピューターで計算して、集めた多くのデータをみんなに分かりやすく伝えるのが気象予報士の仕事です」と話した。
「雲は何で出来ていますか」と問い掛ける蓬莱さん。雲は水蒸気で小さい水滴や氷の粒が集まったもの。目に見えない水蒸気は温度や気圧が低くなると小さな水滴になって姿を現すことから「ここで雲を作ってみましょう!」と空のペットボトルにアルコールスプレーを吹きかけ炭酸キーパーで空気を注入。会場全員の「せーの!」の掛け声とともに一気にキャップを外すとペットボトルに白い雲が出現。会場からは「すごーい」と歓声が上がった。
続いて、急な大雨や雷の原因となる積乱雲について解説。積乱雲がもたらす大雨の量は小学校の25mプール1万杯にも。河川の増水や低地の冠水など災害が発生することもあるので急な雨のサインをいくつか紹介。また、落雷から身を守るために、雷が鳴ったら頑丈な建物に逃げる。近くに建物がなかった場合は防ぐ方法として足を閉じ、かかとを上げてしゃがみ、耳を塞ぐ雷ポーズを全員で練習した。
雲を見るのが好きだという蓬莱さんは自身が撮影した動物の形に似た雲の写真を紹介。「同じ雲の形は二度とないので親子で空を眺めて面白い雲の形を探して欲しい。空は怖いことばかりではない。自然の中でたくさん遊ぶことも大切で普段の空や川の流れを体感として知っていないと危険が分からない」と話す。「これを機に親子でハザードマップを見て、いざという時の避難所を確認したり自分の家のリスクを知ってもらいたい」と呼びかけた。
十川陽向さん(塩屋北小4)は普段から雨雲レーダーをよく見ているそうで「知らないことが多く勉強になった」と笑顔を見せた。
情報番組で蓬莱さんは自作のイラストを交えて天気を伝えている。放送前に予報をもとに絵を考え、下書きから色塗りまで1時間ほどかかるそうだが子どもたちに天気予報に興味を持ってほしいという想いから14年間続けている。「興味があることはまず、やってみよう。いろんなことに挑戦して!」と子どもたちにエールを送った。
※今後のイベント詳細はバンドー神戸青少年科学館HPにて公開予定
https://www.kobe-kagakukan.jp