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先生もさらなる夢を追って!谷口遼さん キッチンカー経営と教員の二刀流

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 西区井吹台東町に住む谷口遼さんは今年1月、念願の夢を叶え、キッチンカー「まんぷくトラックdoko」をオープンした。平日は須磨学園高等学校(須磨区板宿町)の非常勤講師として化学を教え、土日は『ガリバタハラミ丼』を看板メニューにしたキッチンカーに乗って神戸や明石のイベント会場に出店している。
 小学時代はサッカー少年だった谷口さん。中高時代は中距離ランナーとして滝川高校の陸上部部長を務めた。奈良教育大学を卒業後、同校に赴任し化学の教員になる。生徒たちと関わる中で、成績が伸び希望の大学に進学する姿や、社長やアーティストになる夢を叶えていく姿に背中を押され、「飲食店を開きたい」という夢を膨らませた。昨年3月、担任していた3年生の卒業を見届けた谷口さんは、4月には9年にわたった常勤職から非常勤職へと勤務形態を移し、キッチンカーのオーナーになる準備を始めた。
 提供メニューは凝った料理でなくストレートにお腹がいっぱいになるガッツリ系を目指し、ハラミ丼をメインに選んだ。苦労したのは食材選びとその保管方法だった。さまざまな業者をあたり、値段と味のバランスを考えて牛肉と豚肉の仕入先を選択、冷凍庫はネットで探した。ソースはオニオンソースとガーリックソースを自作し、ご飯に味付するなど工夫を重ね、同僚の教職員たちに試食してもらいながら試行錯誤を繰り返した。そして、ついにガーリックライスに厚切りハラミをたっぷりとのせ、バターコーン、ネギ、ガーリックチップをあしらった『ガリバタハラミ丼』が完成。今年1月、夢を実現し、西神中央プレンティ広場で開催されたマルシェにてキッチンカー「まんぷくトラックdoko」をオープンさせた。
 キッチンカーを選んだのは、色々な場所へ出かけ、さまざまな人と交流をもちたいと思ったから。インディーズのミュージシャンやご当地アイドルなどこれまでの生活では有り得ない人たちとの出会いがあったり、卒業生や幼なじみ、元同僚の塾講師が会いに来てくれたりと「楽しくて仕方ない」と笑う。
 飲食店経営と教員という全く畑違いの業種に全力投球する谷口さん。「生徒たちに大人っていいな。早く大人になりたいと思ってもらえるキラキラした教員でありたい」そして、「お客様に今日はあのキッチンカーどこにいるかなぁと思ってもらえるようなキッチンカーでありたい」と話し、本当にやりたいことに精一杯挑戦することが自分にとっての働き方改革!と目を輝かせた。

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