健康づくりサポートプログラム「痛みに負けないカラダづくり」
2月17日(土)、体験型公開講座 健康づくりサポートプログラム「痛みに負けないカラダづくり」の第2回(全2回)が神戸学院大学 有瀬キャンパス体育館(西区伊川谷町)にて開催された。(主催/神戸学院大学 総合リハビリテーション学部)
健康づくりサポートプログラムは、学校法人神戸学院が創立110周年を機に企画し「人生100年時代のWell–Being―若者から高齢者まで、すべての人が元気に活躍し続けられる社会と安心して暮らすことができる社会に向けて」をスローガンに開催している。「痛みに負けないカラダづくり」もその一環で行われ、当日は多数の事前申し込みの中から選ばれた6人が参加した。第1回(昨年10月開催)では体の状態を検査したうえでおすすめの運動や姿勢に関するアドバイスなどを伝え、第2回に実践してみた成果を体感する試み。
まず同大学総合リハビリテーション学部理学療法学科の下和弘助教による説明から始まり、同学部の2年次生と3年次生の学生たちが参加者の計測を行った。「感覚神経機能」「疼痛感受性・疼痛調整機能等」「痛みの神経の過敏度等」「体組成」「筋力・柔軟性・歩行」「骨密度」「全身持久力」「姿勢のチェック」の8つの項目を検査。「骨密度」では片方の足を測定器に入れて自身の骨を形成するミネラルが骨にどのくらい詰まっているかを調べた。「全身持久力」では6分間で何m歩くことができるかを測り持久力を調べ、「体組成」では測定器を用いて身体の脂肪量、筋肉量や水分量などを調べた。「筋力・柔軟・歩行」では、足を伸ばして座り両手の指先がどれだけつま先に届くかを見る長座位前屈という検査法が行われた。痛みを調べる「疼痛感受性・疼痛調整機能等」では、体を動かす活動量が減少してくると痛みに敏感になる傾向があると説明。参加者は計測中に「痛い」とストップをかける時もあれば、「このくらいの痛みならまだ大丈夫」と自身の痛みに向き合いながら検査を受けていた。「感覚神経機能」検査は、刺激を感じ取ればボタンを押すことで測定。反応の鈍化の原因には糖尿病などが潜んでいることもあるという。「姿勢のチェック」では下助教が参加者の相談を受けながら一人ひとりの姿勢を横から目視し、左右の肩の高さの違いなどをチェックした。腰が反っている参加者には「腹筋を鍛える」など、その人に合ったアドバイスを与えた。
計測後は前回の測定結果と比較しながら下助教がカウンセリングを行った。参加者全員の測定結果が前回から現状維持、もしくは数値が上がっており、参加者はその成果に感心していた。下助教はさまざまなストレッチやトレーニングが掲載してある資料を用いて「今回のプログラムをきっかけに、セルフケア(予防医学)として何か一つでもお気に入りのストレッチや運動を決めて、日常生活に取り入れて頂きたい」と締めくくった。
ホームページを見て夫婦で参加したという鉄本理彦さん、雅美さん(垂水区)は「前回、自分では気づいていなかったのですが、体が反っていると言われました。細かい部分の自分の体を知る良い機会になりました」と話した。