神戸常盤女子高 演劇部 全国大会出場
神戸常盤女子高等学校(長田区池田上町)演劇部が、昨年12月27日、28日に開催された「第58回近畿高等学校演劇研究大会」で優秀賞を受賞し、3月22日〜24日に福島県で行われる「第18回春季全国高等学校演劇部研究大会」に出場が決まった。
近畿大会で演じたのは、長田区にある某女子校の服飾コースを舞台にした作品「653–0824」。1月28日(日)には京都芸術劇場で行われた高校演劇コンクール近畿大会優秀校 第23回「春秋座」招待公演「演じる高校生」にも出演した。
同校演劇部は、現在役者7人、裏方・スタッフ6人の計13人の生徒が所属。演出・脚本を担当する顧問の佐藤慎教諭とともに「面白い舞台をつくる」をモットーにここまで進んできた。佐藤教諭は「演劇とは〝観客を楽しませること、楽しむこと〟」と話す。時間もお金も使って来てくれた観客を全力で喜ばせ、なおかつ部員も「あー面白かった。もう1回やろう!」と思える舞台づくりを目指し指導している。
脚本と演技指導は佐藤教諭が行うが、本番までの運営・チーム作りは部員に委ねているそう。部長の福原晴椛さん(2年)は「演劇は複数人でつくるもの。休む人がいると練習が進まないので、当初は部員をまとめるのが難しかった」と苦労したエピソードも。悩んだ時には元部長の先輩に相談をし、「全員で話し合う事が大切」とアドバイスを受けて話し合いの場を設けたという。参加できない部員がいても、常に情報は皆で共有し全体の熱量を上げることで改善が出来たと話す。その甲斐もあって団結力と練習量は負けませんと自信をのぞかせた。
演劇を通じ自身の成長を感じるという藤本萌愛さん(1年)は、人前に出ることが苦手だった自分を克服するために入部を決意。初舞台で観客の反応が良かったことに手応えを感じ、「楽しく舞台に立てるようになった」と笑顔で語った。照明担当の田中伶奈さん(2年)は人前に立つのは苦手だが一緒に何かを作り上げたいと入部。「いろんな部を見て決めるつもりだったけれど、体験入部時の雰囲気が良くすぐに入部を決めました」と話した。
舞台は観客、幕が開けるまでに関わってくれたすべての人の力がなければ成り立たない。「演劇を通じて人を喜ばせられる人材を増やしたい」と佐藤教諭は話した。