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須磨区

みょうだに読書の会

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12月24日(日)、須磨パティオ健康館ユースプラザKOBE・WEST会議室(須磨区中落合)で「みょうだに読書の会」が開かれ、7人が参加した。(主催/市立名谷図書館、協力/神戸・図書館ネットワーク)
子ども向けや親子のお話会は多数開催されているが、大人を対象にした読書会が少ないことから中学生以上を対象に行われている。昨年9月から毎月開催され、12月で4回目を迎えた。

読書会とは本が好きな人が自身の好きな本を持ち寄ったり、主催者の指定した課題本を読んで感想を述べるなど、本に関するさまざまなことを語り合う会のこと。第1回は「本」、第2回は「スポーツ」をテーマに定めていたが、第3回からは本の分野やテーマは自由となり、参加者たちはおのおのがお気に入りの本を持ち寄った。

初参加の渡辺啓子さん(須磨区神の谷)のおすすめ本は「タコの心身問題 頭足類から考える意識の起源(ピーター・ゴドフリー=スミス/著)」。哲学者でダイバーである著者がタコの生態観察を通じて人間の脳や心の在り方を問う内容で「斬新でおもしろい内容だった」と感想を話し「読書好きな人が周りにいないので語り合えるのが楽しい。また参加したいです」と笑顔を見せた。安楽死の問題に触れ命の重さを投げかける「山椒大夫・高瀬舟(森鴎外/著)」を薦めた女性は「美しい文章で描かれていて時が静かに流れている」と情景描写に惹かれたという。ほかの参加者からは「飛ぶ教室 光文社古典新訳文庫(ケストナー/著)」は児童書を大人向けに訳した書籍で「子どもたちにこんな大人と出会って欲しい。温かい気持ちになる本です」と紹介。

開催当日がクリスマスイブだったことから「クリスマスのりんご クリスマスをめぐる九つのお話(ルース・ソーヤーほか/文)」や「クリスマス人形のねがい(ルーマー・ゴッデン/文、バーバラ・クーニー/絵)」も紹介された。最後に名谷図書館司書の小田原典子さんが「エパミナンダス 愛蔵版おはなしのろうそく⑴(東京子ども図書館/編)」をストーリーテリングで披露すると全員が一気に物語の世界へ。「お話が耳から入ってくると皆が違った絵を想像できるのがいいですね」と小田原さん。参加者たちは物語の登場人物や場面を自由に想像しながら聴き入った。小田原さんは「本好きな仲間と出会え、読んだことのない分野の本を知るきっかけにもなります。本好きの方、ぜひお集まりください」と呼び掛けた。

※問い合わせ/市立名谷図書館 TEL(742 )6560
※ストーリーテリングとは…語り手が話をすべて覚え、本を見ずに自分の言葉で語ること。

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