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須磨区

身近な保健医療講座

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1月11日(木)・25日(木)、神戸西地域(西区・垂水区・須磨区)の医療機関が連携し、かしこく病院にかかるための知識や、医療のまめ知識をわかりやすく伝える「身近な保健医療講座」がパティオホール(須磨区中落合)で開催され、200人近くの市民が参加した。(主催/西区医師会、垂水区医師会、須磨区医師会、西区歯科医師会、垂水区歯科医師会、須磨区歯科医師会、神戸市立西神戸医療センター)

今回のテーマは「健康寿命をのばしましょう!~元気でいきいき過ごすために大切なことは?~」で、2回連続講座として行われた。11日の第1回は、冒頭に西神戸医療センターの京極高久院長が「日本人の平均寿命は女性は世界1位、男性は2位。コロナでここ2年少し下がったものの、2001年以降ずっと右肩上がりできた。一方で健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)とは10年ほどの開きがある。いかに健康寿命を延ばすのかが課題」と話した。

新聞を見て来場したという女性から「運動・食事・広く情報を気にかけている。知識を広げるため出来る限り無料講座には参加するようにしている」との声があり、健康への関心の高さが窺えた。同日は肺・腎臓・脂肪肝が取り上げられ、3人の医師が各臓器において健康寿命を延ばすコツを順に伝えた。

同医療センター呼吸器内科・多田公英部長は「肺を元気にして、のばそう健康寿命!」と題した講演で「肺には筋肉がないので周辺の筋肉を動かす」ことが大事と話した。運動機能を高める「ながいき呼吸体操」の紹介や、人気アニメの例から息を吐くこと、吸うことが自律神経の緊張とリラックスに関係することなどを丁寧に解説。

続いて同医療センター腎臓内科・垣田浩子部長代行による「腎臓は健康寿命を伸ばすためのキーストーン」と、丸山内科クリニック・丸山勝也院長による「知らない間に進んでいる脂肪肝の危険性」。腎臓が悪くなることによる健康リスクや、飲酒による「脂肪肝(肝臓の細胞に中性脂肪が蓄積している状態)」ではなく、原因がはっきりとしない「脂肪肝」がじわじわと進行していくことで起きる問題を資料を使って説明。第2回の25日には、「病を知って健康を考える!歯・口腔編」「自分の健康を守り続けていくには」「『ロコモ』って知っていますか?」と題した講演が行われた。

老人ホームの調理を担当しているという栄養士の女性(垂水区)は市の広報紙を見て参加。「病気に関する知識を高めることで、予防につながるよりよい食事提供につながれば」と話した。専門的な知識から、聞いてすぐに実践できるものまで幅広い内容に参加者はうなずいたり、資料を読み返しながら学びの時間を過ごした。

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