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須磨区

選挙出前授業と模擬選挙(県立北須磨高等学校)

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12月15日(金)、県立北須磨高等学校(須磨区友が丘)にて選挙出前授業と模擬選挙が行われ、2年生232人が参加した。

神戸市選挙管理委員会による若者を対象とした取り組みで、小中高・大学、専門学校などの教育機関に職員らが出向き実施されている。選挙の仕組みや意義、投票の仕方について学ぶ出前授業と実際に投票を体験する模擬選挙を行った。
同校の地歴公民担当・田中浩也教諭は「当日に向けて14人の生徒たちと準備を進めてきました。生徒たちにはリアルな体験を通じて、社会の一員としての自覚を養ってもらえたら」と語った。

まず選挙管理委員会の安達和彦さんがあいさつし、続いて同会職員による出前授業が行われた。冒頭で「政治が混沌としている今だからこそ、しっかりとした目で選んで欲しい」と生徒たちへ選挙への参加を呼び掛けた。近年投票率は50%程度で右肩下がり。令和5年に過去最低を記録したというデータが披露された。18~20歳の棄権理由第1位は「関心がない」、第2位「違いが分からない」、以下「仕事や用事があった」となっている。実際のデータから見る選挙の現状と投票の流れ、総選挙が開催されると投票率に関わらず5百億、6百億という費用が発生することなどをスライドで解説。「民主主義にはお金がかかるが、民主主義を強くするも弱くするも国民次第。若者が投票しないと、若者の意見が反映されにくくなることを覚えて帰って欲しい」と強く訴えた。

後半は実際の選挙で使用される投票箱と、本番同等の模擬投票用紙を使った模擬選挙を実施。学校を変えるために生徒の中から代表者一人を選ぶという設定で行った。生徒は6人の歴史上の人物の顔写真と公約を一覧にしたプリントをもとに、誰へ投票するかを決める。事前配布された投票所入場券と交換に受付で投票用紙を受け取り、選んだ候補者名を記入して投票。生徒の手により開封・集計まで行い、選挙管理委員会職員から当選者が発表された。

参加した女子生徒は「ちゃんとした形で投票をやってみたかったので楽しみにしていた」と話した。ほかに「インターネットでの投票があったら参加しようかなと思うのに」という意見や「SNSでのリポストや、18歳未満の政治的書き込みが違反になると知らなかった」「(神戸市は投票率ワースト3~4位という結果を見て)ヤバいなと思った」など率直な感想があった。

模擬投票実施後は「デジタル投票が実施されれば経費削減になるのではないか」「メディアによる報道は情報操作がなされているのではないか」など活発な質問もあがり、田中教諭は「良い表情で参加していた。本物に触れる大切さと確かな手ごたえを感じました」と、満足げな表情を見せていた。

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