編集記事

その他の地域

アフリカ・ルワンダ写真展 ~スラム街に暮らす子どもたちがカメラで起こす奇跡の物語~

記事 アフリカ・ルワンダ写真展 ~スラム街に暮らす子どもたちがカメラで起こす奇跡の物語~のアイキャッチ画像

9月19日(火)~29日(金)(公財)兵庫県国際交流協会ひょうご国際プラザ交流ギャラリー(中央区脇浜海岸通)にて垂水区在住の写真家の森岡綾さんが、自立支援でルワンダに設立した、写真学校で学ぶ子どもたちによる写真展を開催した。(主催/Pachi×2パチパチ 共催/(公財)兵庫県国際交流協会。)
(公財)兵庫県国際交流協会ひょうご国際プラザ交流ギャラリー(中央区脇浜海岸通)(主催/Pachi×2パチパチ 共催/(公財)兵庫県国際交流協会。)
森岡さんは、空や風景の写真を撮るのが好きでカメラを始めた。2019年に自由な働き方を求めて会社員を辞めプロカメラマンに転身。海も山もあるロケーションの良い垂水に大阪から移住した。主宰するPachi×2では、ママが子どもたちとの時間を大切にしながらも夢を持って働くことができる、仲間作りやイベントを開催している。


座談会には24人が参加

2020年には、途上国で撮影活動をしている写真家仲間の香川智彦さんと社会課題解決のため、株式会社Brave EGGsを設立。契機は香川さんから「ルワンダに行かないか」と声が掛かったこと。ルワンダ共和国は、1994年の民族間の内戦により100日間で100万人虐殺の歴史を経て、今では「アフリカの奇跡」と言われる経済成長を遂げた国。しかし虐殺での民族感情や貧困など問題もまだ多い。香川さんの知り合いである日本人がルワンダで経営する宿でも、スラム街で生活するシングルマザーの雇用支援を行っているが、森岡さんは子どもたちにも一時的ではない安定したシステム作りが必要だと感じた。「『私にはチャンスがない』という、アフリカの女の子から漏れた言葉が活動のキッカケでした」と森岡さんは話す。〝写真家としてできることをしよう〟と香川さんと同社を立ち上げ、「写(しゃ)ルン族プロジェクト」を実施。同プロジェクトではクラウドファンディングで購入した「写ルンです」をスラムの子どもたちに渡し、日常を撮影してもらい1台1万ルワンダフラン(約1000円)で買い取る。100台分の10万円は、35人の子どもが1年間学校に通える金額になる。活動に賛同する日本のアーティストたちが写真に手を加えたコラボアート作品を展示会で販売し、その利益で子どもたちを写真家に育成する学校を現地に設立した。
21日にはINSHUTI代表の望月優子さんとの座談会も開催。望月さんはルワンダでの生活経験があり、現地生産者と提携して民族布のキテンゲを使った雑貨を販売している。望月さんは「虐殺で傷ついた経験をもつ現地の友人のことを、見捨てることは出来なかった。支援ではなくて、友だちとしてともに生きたいんです」と、活動の基になる想いを語った。


左から望月優子さんと森岡綾さん

会場を訪れた小田郁代さん(西区玉津町)は、ルワンダの女の子のチャイルドスポンサーをしている。「彼女が住んでいる国の話を聞きたくて来ました。お話を聞いてルワンダを身近に感じられました」と、遠い国へ想いを馳せていた。
森岡さんは「ご来場の方に、私たちの活動について丁寧にお話することができました。想いに共感して活動を一緒に支えてくださるサポーターのみなさんを、これからも募集しています」と笑顔で呼びかけた。
問い合わせ、支援についてはHPインスタグラムにて。

カテゴリー