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須磨区

親子で学ぼう!『須磨のトンボ』

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9月23日(土)多井畑地域福祉センターと奥須磨公園(須磨区多井畑)で「親子で学ぼう!『須磨のトンボ』」が開催され、10組の親子が参加した。はじめに須磨区役所地域協働課・課長の斧田宏美さんから「今日はトンボと奥須磨公園についてのお話しを聞いた後、公園に移動して実際にトンボを探してみましょう」とあいさつがあった。多井畑に初めて来た人も多いのではと、多井畑で育った増井良夫さん(多井畑ふれあいのまちづくり協議会委員長)が、地域のことを説明した。「私が子どもの頃は、このあたり一帯はすべて田畑だった。牛車が通り、大きなシジミがとれ、蛍も乱舞していた」と、当時の写真とともに話し、精麦機も披露した。

続いて里地・里山の保全推進協議会・須磨FRSネットで活動している大嶋範行さんによるトンボの解説。トンボは4枚の羽を使い、まっすぐ速く飛ぶのが得意。オスとメスでは体の色が違う。「人間は男性のほうが地味な服装が多いですよね。自然界ではオスのほうが目立つ色をしている。どうしてでしょう?」と問いかけると、子どもたちは「メスをひきつけるため」と元気よく答えた。「ホソミオツネントンボは、成虫のままで、冬を越すめずらしい種類です」と言うと、参加者から「どこで冬眠するの?」と質問が出た。大嶋さんは、木の下の葉の陰などでじっとして過ごすと説明。日本の秋の風物詩だったアカトンボ(アカネ属のトンボ)は、田んぼに使う農薬で幼虫のヤゴが死んでしまい激減しているという。ショウジョウトンボは、体が赤いのでよくアカトンボと間違われる。「トンボは何を食べますか?」の質問には「草は食べず肉食。蚊も食べるので益虫と言えますね」と回答。

トンボの解説を聞いた後、参加者たちは柄の長い虫取り網と虫かごを持って奥須磨公園に移動した。同行したのは、学生ボランティアの吉田雅奈美さん(神戸女子大学・看護学科1年)と網干こころさん(同・日本文学科1年)。大学でボランティア募集の掲示を見ては積極的に参加していると話す。神戸市ホームページで同イベントを知ったという小野覚司さん(兵庫大開小1)は「大嶋先生が、もし見つけたらぜひ教えてほしいと話していたベニイトトンボを見つけたい」と話した。一矢将貴さん(西落合小4)、和真さん(竜が台保育所)兄弟は高いところを飛んでいたウスバキトンボを捕まえた。ウスバキトンボはフィリピンなどの南方からやってくる不思議な生態のトンボ。兄弟は去年もこのイベントに参加したと話し、近所の落合公園でもよく虫取りをしているとのこと。参加した親子は公園散策とともに虫取りを楽しんでいた。

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