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須磨区

竹灯り祭 in SUMA

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世界竹の日にあたる9月18日(月・祝)に、「竹灯り祭 in SUMA」が古民家コトノハ(須磨区妙法寺)で開催された。竹に関してのクイズラリーやオカリナ演奏、竹灯りづくり体験などが行われ、多くの参加者で賑わいを見せた。(共催/古民家コトノハ、妙法寺竹援隊 協力/須磨オヤジ倶楽部)
イベントはふたつのボランティア団体、放置竹林の整備活用を行う「妙法寺竹援隊」と須磨区内の定年退職後の男性で結成された「須磨オヤジ倶楽部」が8月初旬から協力し準備を進めた。当日の進行はそれぞれの団体から5人ずつ、計10人が担当した。

竹林に備えられた東屋では竹灯りづくりが行われた。竹灯りとは青竹に専用のドリルなどで穴をあけ、中にろうそくやLEDなどを入れて灯篭のように明かりを灯したもの。「従来、やっかいなものとして扱われがちな竹だが、発想を変え手を加えることで活かすことが出来る」と話すのは妙法寺竹援隊・代表の横山克治さん。2022年に結成した同団体は「竹のある場所を人の集まる場所に」の思いで、これまでも竹林の整備にとどまらず、竹を使った風鈴、カエルの顔のキーホルダーづくり、ぶんぶんごまといったワークショップを開催してきた。活動2年目の今年は初めての竹の日に向けて準備を進めてきたが、予想を上回る来場者に喜びの表情を見せていた。
髙井優衣さん(妙法寺小2)は弟の裕太さんと一緒に子ども食堂の利用で古民家コトノハによく訪れているという。竹灯りづくり体験について「ドリルの扱いが難しかったけれど、おっちゃんが手伝ってくれた」と話した。母親は「子ども食堂は夜に子どもたちが集り、遊んで夕食を食べられる特別な場所」と話し、親子で参加者たちとの交流を楽しんでいた。
日暮れとともに竹灯りにLEDライトを灯し竹林を照らすと、会場は幻想的な雰囲気に包まれた。午後6時の点灯式ではメインステージに「よこお山」をイメージした竹灯りが飾られた。オカリナの演奏、中国伝統芸能である変面ショーが会場を盛り上げ、参加者たちから「すごかったー!」と歓声があがっていた。

会場となったコトノハは、築200年の古民家をリノベーションし2020年にオープンしたカフェ。奥妙法寺は最盛期には多くの飲食店があったが、現在谷野地区ではコトノハが唯一の店舗となっている。奥妙法寺自治会・副会長の福元博之さんは「コトノハがオープンし、人通りが増え賑やかになった。この夏は子どもが遊べる環境になっていた」と変化を感じていると話す。コトノハの女将である小田さくらさんも、この場を紹介された当初は荒れた放置竹林だったと振り返る。店舗裏の竹林をただ整備するのではなく、自然をいかした交流の場として活用したいとイベントを積極的に企画運営している。「お客様、ボランティアさん、地域の子どもたちなど、多種多様な人が集まる場所を目指しています。竹林と妙法寺竹援隊、須磨オヤジ倶楽部などの皆さんが非常に大きな役目を果たしてくださり成り立っています」と小田さん。今後は登山の立ち寄りスポットとしても利用できるよう進めている。「自然、人材ともに地域資源の活用例として参考になれたら」とさまざまな展開を構想中だと話した。

◆「妙法寺竹援隊」は月2回活動(第2・第4日曜日)
問い合わせ先/
myohoji.chikuentai@gmail.com

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