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働く人のためのストレス対策セミナー

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9月2日(土)神戸新開地・喜楽館(兵庫区新開地)で「働く人のためのストレス対策セミナー」が開かれ、850人を超える応募の中から抽選で選ばれた約150人が参加した。(主催/神戸市精神保健福祉センター)
同セミナーはコロナ禍による生活様式の変化でストレスに感じる出来事も様変わりし、その影響を大きく受けた働く世代の20~60歳代を対象にストレスへの気付きと付き合い方を楽しく学んでもらおうと開催された。前半の講演は「新たな時代のストレスとは」をテーマに井上幸紀さん(大阪公立大学大学院医学研究科神経精神医学教授)が講師を務めた。
4大疾病(ガン・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病)に2013年から精神疾患が加わり5大疾病となった。2000年頃から精神疾患の患者が増え始めた理由にIT化や社会の変化が挙げられると話す井上さん。さらにコロナ禍で在宅勤務が増えたことにより時間関係なく仕事ができる環境になり、知らず知らずのうちに過重労働になったり、雑談なども出来なくなり孤独を感じる人も多いという。井上さんは「大きな変化だけがストレスではなく日常こそがストレス」とさまざまな要因を挙げる。日々の小さな積み重ねも気付くと大きなストレスになりうる。「ストレスがない方が良いと思うがストレスがゼロだと免疫が下がり病気になりやすい。上手に付き合うことが求められる」と提言。ものの考え方を変え「~するべき」を「~した方が良い」と考えることで、した方が良いけど出来なくても良いと考えると気持ちが楽になる。また、ストレス発散は大きく3つに分けられ、バランス良く発散するのが効果的だと説明した。最後に「一番大切なのは睡眠。眠れている人は大丈夫。そして笑うこと。ストレスの中で生活しているので上手に付き合っていきましょう」と締めくくった。
後半は「世界のナベアツ」として活動後、落語家へ転身した桂三度(さんど)さんによる落語。演目「時うどん」を披露した後「落語はネタが長い気がすると言われるのがつらい」と再度「時うどん」の内容をぎゅっと短縮。笑いが起きている間に夏の代表的な噺「青菜」に入っていった。三度さんの軽妙な語り口によって落語の世界に引き込まれ会場は笑いに包まれた。


桂三度さん

北区から参加した中学校教諭の宮野大地さんは「笑うことは今の時代に大切なことだと改めて実感した。笑いでストレスを解消したいですね」と話した。神戸市精神保健福祉センターの久米智恵子さんは、50代の自殺者が令和元年から4年間で倍増していることに触れ「ご自分に合ったストレス発散方法を見つけて心豊かに過ごして欲しいです」と話した。
◆次回セミナー
日時/10月21日(土)
時間/午後4時半~7時5分テーマ/「プラネタリウムで無重力睡眠セミナー」
応募/10月2日(月)まで
場所/バンドー神戸青少年科学館ドームシアター
問い合わせ先/神戸市総合コールセンターTEL(333)3330 午前8時~午後9時

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