名谷の宝 落合池と落合中央公園のことをもっと知りたい!!
8月8日(火)市立北須磨文化センター 会議室(須磨区中落合)で「名谷の宝 落合池と落合中央公園のことをもっと知りたい!!」が開かれ、20人が参加した。(主催/落合池の明日を考える会)
市営地下鉄名谷駅から徒歩約2分の場所にある落合中央公園(須磨区中落合)は広大な敷地を持ち、中央部の里山は整備した樹林ではなく昔からの里山がニュータウンの造成にかからず残っており、長い歴史と多様な自然環境が広がっている。同公園内の落合池には池の生物を求め水鳥やシベリアからの渡り鳥が飛来していたが、約3年前から水鳥の数が減少。原因として土砂で水深が浅くなり、さらに水草の葦(ヨシ)が池中に広がり水面の見える部分が少なくなってきたことが挙げられる。これらの現状を受け、生物多様性を活かした自然あふれる落合池の本来の姿を取り戻したいと地域住民たちが立ち上がり、今年2月に「落合池の明日を考える会」を発足。現在、30~70歳代の35人が所属する。
会長の西尾義顕さん(須磨区中落合)は「昔ながらの里山が変貌している。みんなで守って育て、ふるさとと呼べる池を次世代に残したい」と熱い想いを語った。メンバーの藤井さち代さん(須磨区竜が台)は同公園内多目的グラウンドを練習拠点とする「須磨ナイスサッカークラブ」の代表相談役を務める。38年前のチーム結成時から同公園を利用しており「落合中央公園全体とシンボルでもある落合池の環境整備保全活動を活性化し、名谷で生まれ育った子どもたちが『里山へ帰ろう』を合言葉に名谷へ戻り、キッズからシニアまで安心安全に暮らせる街づくりに期待したい」と話した。
毎月開催される交流会には同団体のみならず落合池と落合中央公園を良くするために活動するさまざまな団体や関心のある住民が集まり、情報交換や関連するテーマに合わせた講師を迎え講演会を行っている。この日の交流会では、同公園の通路を生活道路として利用する地域住民は多いが池だと認識していなかったという声があることから、まずは池の存在を知ってもらうために「池の周辺に歩ける道を作りたい」「泥上げをして水質の良い池にしなければ」「古い文献にも残っている落合池の歴史を知ってもらおう」などの意見が出た。ほかには名谷周辺には数多くの高校が立地していることから高校生の声を聞きながら一緒にまちづくりが出来ればという案もあった。
「手を入れなければ再生しない。このままだと池が池でなくなる」と警鐘を鳴らす参加者たち。落合池の歴史や生息する生き物、環境について学び合い、情報を共有していこうと積極的な意見が飛び交っていた。