西区もくいく じぶんスツールを作ろう!
8月11日(金・祝)西区役所4階会議室(西区糀台)にてワークショップイベント「西区もくいく じぶんスツールを作ろう!」が開催された。事前に抽選で選ばれた小学生57人とその保護者が参加した。(主催/西区役所)
このイベントは国産ひのきのスツールを作りながら、木材への親しみや理解を深め、森について楽しく学んでもらおうと、西区の材木店「有限会社新宅善廣商店」の協力のもと行われた。代表取締役の新宅隆史さんは「西区の子どもたちに木材の温もりに触れて木の良さを知ってもらい、今回のスツール作りで『木育』に関心を持つきっかけになれば」と話した。
ワークショップは同社の丸田靖典さんと木育インストラクターの三浦仁美さんが司会進行と講師を務めた。「今日は何の日か知ってる?」と丸田さんが質問すると、子どもたちは「山の日」と即答。「山の日」は山のことを知り山の恩恵に感謝する日であり、山と人間がどういった関わりを持ち共存しているかを考える日でもあると説明した。そしてアニメーション「日本の森のおはなし」を観賞した。三浦さんはアニメ内に出てきた「森林サイクル」について、山に木を植え育て、育った木を切り使用し、跡地にまた新しい木を植えることだと解説。今回のイベントのように、日本の木材を使用してスツール作りを行うことが国内の木を守ることに繋がると話した。
スツール作りは、まず制作キットのヒノキの匂いを嗅ぎ、リラックス効果もある爽やかな香りを感じ取るところから始まった。丸田さんが前で実演しながら手本を見せる。説明が終わると親子で一緒に「あし」「あしぬき」「ざめん」を木目に沿ってやすりがけの作業を15分程行った。やすりがけが終わると次にゴムハンマーを使って組み立ての作業に入った。会場中にトントンと一生懸命にハンマーの叩く音が響いた。ヒノキの木目に同じものはないので、世界に一つのオリジナルスツールが完成。子どもたちも達成感に溢れた表情を見せていた。丸田さんが塗装や彫刻のデコレーション方法などを紹介して作業は終了した。
ワークショップの最後には丸田さんがSDGsの17目標のうちの地球温暖化について述べた。現状のままでいくと2050年には平均温度が3度上昇し、生態系や自然災害に影響が及び、地球に大変な被害が起きる。我々が安心して未来も暮らせるように、今回のワークショップを通じてカーボンニュートラル、CO2削減に繋がる「木育」が少しでも周知されるとうれしいと話して締めくくった。
井上武彦さん、麻衣子さん、奈南さん(小5)、凛太郎さん(小3)(西区桜が丘)は子どもたちに木に触れて欲しいと家族4人で参加。父親の武彦さんは「普段、体験できないことを子どもと一緒にできて良かったです。椅子を作るだけかと思っていましたが、環境やSDGsのことも学べて良かったです。丸田さんの説明も分かりやすかったです」と話した。