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西神中央ホールから芸術・文化の発信!

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 昨年10月に市営地下鉄西神中央駅前に開館した「なでしこ芸術文化センター」内にある西神中央ホール(西区美賀多台)。「西神中央ホールから芸術・文化の発信!」と題し、国内外で活躍する芸術家たちによる素晴らしい音楽と舞のコンサートをお昼時に1コイン(500円)・1シート(1000円)で届けている。来年3月末まで毎月開催予定、8月は子どもも楽しめるプログラムを用意し、子どもは1コイン(500円)で入場できる。(主催/西神中央ホール)
自身もフルートを演奏する下田幹さんが、神戸市から依頼を受けてこの企画を担当。下田さんは音楽大学を卒業し、講師をしている若手実力派音楽家たちによる演奏会や、ポリショイバレエ学校を首席で卒業したバレエダンサーがソプラノ歌手とバイオリンやフルート、ピアノのトリオ演奏をバックに踊る舞台などさまざまな芸術を手軽に楽しめる機会を企画している。「上質な公演をこのホールから発信していくので、ぜひ楽しんでほしい」と話し「公演後に同センターにある図書館を利用したり、新しく西神中央駅前にできたエキソアレで食事や買い物を楽しまれては」と新しく生まれ変わった街の活性化に繋がればと話した。
 6月15日(木)はオペラ歌手西垣俊朗さん&千賀子さん夫妻の歌声が辰野翼さんのピアノ演奏とともに披露された。西垣夫妻はいずれも大阪音楽大学を卒業し、オペラの舞台に主役として数多く出演。日本オペラの舞台でも活躍し、神戸市在住で文化センターの講師も務める。ピアノ演奏の辰野翼さんは京都市立芸術大学音楽部を首席で卒業し、パリの国立音楽大学を経て国内外のコンクールで数々の賞を受賞。神戸市在住のこれから活躍が期待される実力派ピアニスト。
 G・ヴェルディのオペラ「椿姫」より「乾杯の歌」から始まり、F・P・トスティの「四月」が披露され歌声がホールに響き渡った。橋本國彦の「富士山をみたら」を歌い終わった西垣俊朗さんが「この曲本当にいい曲でしょう。以前に海外でこの曲を歌った時に、日本のことを思い出して涙を浮かべるお客さんがいました」と振り返った。山田耕筰「鐘がなります」「からたちの花」(どちらも北原白秋作詞)と続き、と懐かしい曲に観客は聴き入った。
 この曲はうちの妻にぴったりなんですと紹介した平井康三郎「うぬぼれ鏡」(小黒恵子作詞)では、ユーモラスな振り付けと歌を見事に歌い上げる西垣千賀子さんに拍手が送られてた。近隣から参加の女性は最後の演目、武満徹「小さな空」について「悲しいフレーズが心に響き、歌い上げるところに哀愁を感じ感動している」と感想を話した。垂水区から来た女性は「本格的な芸術に手軽な価格で触れることができるのでとてもいい機会でした」と満足した様子だった。
※西神中央ホール
https://seishin-hall.jp

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