西神南出身、バンコクプレップインターナショナルスクール 中学1年生 田井健介さん
8月6日(日)西区文化センター2階 なでしこホール(西区糀台)にて「神戸から世界にはばたけ!未来の演奏家からのメッセージ!! 2023 Summer Piano Concert」が開催され、西神南出身、バンコクプレップインターナショナルスクール 中学1年生の田井健介さんがピアノの演奏を披露する。主催/神戸市民文化振興財団西区文化センター(子どもアーティスト支援事業として)
田井さんは4歳からピアノを始め「音楽の杜」代表の桂まきさんに師事。市立井吹の丘小学校(西区井吹台北町)で3年生の1学期まで過ごし、父親の仕事の都合でタイ・バンコクの学校へ転校。その後も西区文化センターの視聴覚教室のピアノで練習を重ね、2017年「ヤマハジュニアピアノコンクール 金賞」から始まり、同年の「日本バッハコンクール 入賞」、2019年「ピティナピアノコンペティション 優秀賞」、2022年「国際青少年ピアノコンクール アジア大会優秀賞」など数々の賞に輝いた。今年1月に行われた「第28回KOBE国際音楽コンクール」では最優秀賞にあたる兵庫県知事賞を受賞。
田井さんがタイに渡航してからのレッスンは桂さんとオンラインで行っている。日本とタイは2時間の時差があるが、田井さんが練習中に難しいと感じたことを動画で撮影し質問すると、すぐに桂さんから折り返し電話で迅速に対応してくれる。
「音楽には人を喜ばせる力や感動させる力があり、年齢、性別、国境を越えて人と人を繋ぐ力がある」と話す田井さん。音楽を通して自分の気持ちを素直に表現でき、自分自身に「自信」が持てた。指導する桂さんに幼少期に出会えたことが大きな刺激になり、今までピアノを続けてこられたのは先生のおかげと田井さんは笑顔で桂さんに感謝する。
桂さんは「小さい頃には練習中に涙を流したりすることもあったが、基本練習を素直に行い、テクニックはもちろん、独特の世界と音色を持っています。音色とともに自身も著しく成長しています」と語った。田井さんが憧れるピアニストは、第18回ショパン国際ピアノ・コンクール 優勝者 ブルース リウさん。とてもタッチが綺麗で、いろいろな多彩な音が出せるのが魅力だと話し、これから弾いてみたい曲はショパン「マズカル風ロンドヘ長調 作品5」やピアニストのエフゲニー・キーシンのCDで聴いて感動した、リストの「村の居酒屋の踊り」があり、さまざまな曲に対してチャレンジしていきたいと意欲的。タイ在住なことで異文化を肌で感じ、吸収することも多く、さまざまな物事への探求心も旺盛。将来は演奏活動のほかにピアノの奏でる音が綺麗に響く大きなホールも建築したいと屈託のない笑顔で話した。これからも国内だけにとどまらず、国際的な舞台で活躍する夢に向かって邁進する。