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西神中の端菜々さん 全国書道コンクール最優秀賞

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市立西神中学校(西区竹の台)1年、端菜々美さんが昨年竹の台小学校6年生時に「令和4年度JA共済全国小・中学生書道コンクール」条幅(じょうふく)の部で最優秀賞にあたる文部科学大臣賞を受賞した。「第38回高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会」では、小学生最高位の上位3点となる日本武道館大賞に輝いた。

66回を数える「JA共済全国小・中学生書道コンクール」は半紙の部(約33㎝×24㎝の用紙)と条幅の部(約136㎝×35㎝の用紙)があり、それぞれの部門の学年ごとに課題が出される。端さんは条幅の部小学6年生の課題「認め合う心」を伸びやかに調和のとれた筆使いで書き上げた。約100万点を超える応募作品の中から、2つの部門ごとに各学年1点(中学生は3学年で2点)計16点だけが選ばれるという栄誉ある賞に輝いた。「1年生の時から日本一を目指していたので、やっと夢が叶った」と満面の笑みを見せた。

端さんは2年前に亡くなった祖母の恵美子さんの勧めで4歳から書道を始めた。小学1年生の時に同コンクールを知り、その頃大病をしてリハビリに励んでいた祖母に頑張っている姿を見せて元気づけたいと「一番になる!」と約束をした。自宅近くに書道教室がなかったことから教室には通わず、母親とともに全国1位を目標に毎年挑戦してきた。
審査はまず各都道府県で行われ、各学年最上位作品が全国コンクールへとすすむ。これまで1、3、5年生の時に兵庫県代表に選出された(4年時は大会中止)。3年生で全国3位にあたる金賞、前回の5年生では惜しくも全国2位にあたる会長賞。「自信があったので(1位になれず)ショックだった」と当時を振り返る。これ以上何をすれば頂点に立てるのか悩んだというが負けず嫌いの性格から「諦めたくない」と翌年の小学校最終学年へ向けて決意を固めた。母親の奈津子さんも「やると決めたら絶対にやり遂げる。努力の塊ですね」と一番近くで見守りながらサポートに力を注いだ。さまざまな書の字典を調べて何度も練習した中から一番気に入った一文字ずつを組み合わせて1カ月かけて自ら手本を完成させた。夏休み中に約800枚を書き上げ、苦手だったはらいの練習にも精を出した。今年2月に東京のホテルで開かれた表彰式に出席し賞状やクリスタルの盾を受け取り「頑張ったご褒美だと思った。すてきな思い出になった」と微笑んだ。

端さんは同コンクール全国1位と「高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会」上位入賞を6年生で達成すべく2大目標に掲げていた。同展覧会では児童から一般まで全国約1万4千点の中から毛筆の部で小学生最高位の上位3点となる日本武道館大賞を受賞した。語句を自由に選択でき、端さんは「感謝」と半紙にしたためた。授賞式は8月に東京の日本武道館で行われ、高円宮妃久子殿下から「上手だね、と褒められて感激した」と話した。

高校では書道部に入り書道パフォーマンス大会に出場したいと新たな目標を口にする。「書道は自分にとって生活の主たる軸」と話し、将来は「日本の伝統文化である書道を海外にも広め、継承していきたい」と夢を語った。

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