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埋蔵文化財センターに紙芝居一座がやってきた「ボンジュール紙芝居」

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神戸市埋蔵文化財センター(西区糀台)では、1月14日から3月5日まで冬季企画展「神戸・うつりかわる町とくらし3~昭和ノスタルジー~」を開催。関連イベントとして、2月19日(日)には「埋蔵文化財センターに紙芝居一座がやってきた」が開かれ、子どもから大人まで幅広い年齢層の約80人が参加した。

紙芝居一座の「ボンジュール紙芝居」は、代表の保田光雄さんが紙芝居の魅力を伝えたいと約10年前から夫婦で活動を開始。紙芝居のほか、所属メンバーおのおのの特技を活かした芸も披露している。紙芝居の開始前には三味線の生演奏があり、紙芝居の合間にも三味線で「幸せなら手をたたこう」を演奏し、参加者と一緒に歌い盛り上がった。

紙芝居「はなよめさん」は、ひと昔前の結婚式当日の話。花嫁が両親に感謝の言葉をのべたり、嫁ぎ先へ向かう様子など一日を描き、宴会のシーンでは「みなさん、ご一緒に歌いましょう」と呼びかけに参加者も手拍子を合わせ「花笠音頭」を歌った。また「体操」を題材にした紙芝居では参加者も一緒に体を動かした。ひょうきんなポーズに子どもたちの笑い声が絶えなかった。
同一座メンバーの米満正昭さんは、地元の民話や歴史などのオリジナル紙芝居をストーリーからイラストまですべて手作りしている。現在まで25作品を完成させ、今回は垂水区の五色塚古墳を題材にした紙芝居「五色丸の夢」を披露した。「五色丸の夢」は垂水生まれの五色丸の一族を主人公に、五色塚古墳保存運動の歴史を振り返る。五色丸は先祖が眠っている丘の上の塚が荒れ放題なのが気がかりで、当時の殿様に塚の美しい姿を取り戻したいと願い出るが許しは出なかった。明治には鉄道を通すため塚が削られ、戦争では燃料として松の木が切られ、戦後も畑に変わり、塚はますます荒れていった。やがて長年の保存運動が実り、昭和49年にようやく五色塚古墳は美しい姿を取り戻し、五色丸は感激するというストーリー。

大トリの「皿回し」では、全員が固唾を飲んで見守った。小さな皿から始まり大きな皿になるにつれて、盛大な声援が送られる。皿回しの体験タイムもあり、子どもたちは皿が回っている状態の棒を受け取り、歓声と拍手を浴びて満足げな様子だった。

西区井吹台西町から家族で来場したという母親は「私が懐かしく思い参加しました。子供も皿回し体験が出来て家族でよい思い出になりました」と話した。友人と一緒に参加の美除文江さん(須磨区神の谷)は、「楽しかったです。五色塚古墳は何度か訪れたことありましたが、詳しく歴史を知りませんでした。紙芝居のおかげでとても分かりやすく知ることが出来ました。お話が聞けてよかったです」と話した。西区北山台の女性も「よく笑い、元気をいただきました。メンバーのみなさんのやる気や心意気に感動しました。良いものを観ることが出来た。また機会があればぜひ参加したいです」と話した。

ボンジュール紙芝居は、5月27日(土)午前11時半〜、午後1時半〜(2回公演)ブランチ神戸学園都市で公演を予定している。

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