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井吹台中 濱澤武龍さん 全国中学生空手道選抜大会優勝

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井吹台中学校(西区井吹台西町)3年、濱澤武龍さんが昨年3月に京都市体育館で開催された「全国中学生空手道選抜大会」1年男子形で優勝に輝き、第41回こうべユース賞を受賞した。

空手の形は2人で対戦する組手とは異なり、見えない敵を仮想して身を守り技を繰り出して演武する競技。技の正確さや流れ、力強さなどを採点する。新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止となり今大会が久しぶりの全国大会出場で気合が入っていたと話す濱澤さん。緊張で本来の力を発揮できなかった過去の大会の反省を活かし「自分は強い!」と言い聞かせ士気を高めて試合に臨んだという。予選から順調に勝ち上がり、決勝では全国大会常連のライバルたちを上回り見事頂点に立ち、喜びを噛み締めた。

幼少の頃は恥ずかしがり屋だったという濱澤さんは両親の勧めで5歳の時に姉と一緒に空手を始めた。めきめきと頭角を現すと小学1年生で出場した「全国少年少女空手道選手権大会」男子形で優勝、翌年連覇を果たした。3年生の時に同大会で予選敗退。習い始めた幼少の頃は空手が楽しかったそうだが全国レベルまで勝ち上がっていくと練習が厳しくなり当時は「気持ちが弱くて負けるかもしれないと思っていた」と振り返る。この悔しさが負けず嫌いに火を付け、稽古を積み重ねる中で技術と心身を磨き4年生で同大会優勝、5年生で準優勝の成績を残した。(6年時は大会中止)

「組手よりも形の方が(自分に)合っている」と話し「空手の形は性格が出る。真っすぐな性格の人は強い」という信念のもと、常に前向きで自身を向上させようと努力を惜しまない。気迫に満ちた表情で表現する力強くキレのある演武が濱澤さんの持ち味。また学業も手を抜かず空手と同様、全力で取り組んでいるという。優しくておしゃべりな性格だという濱澤さん。母親の和子さんは「普段はおっとりしているので空手をしている時とは真逆の顔」と話す。担任の澤田良太教諭も「普段見せる顔と空手をしている時はまったく違うので驚いた」と集中力の高さを評価。

昨年11月にエディオンアリーナ大阪で開催された「日本空手道連合会全国選手権大会」中学生男子形で優勝を飾ったが「1学年上の選手に比べると、スピードやパワーがまだまだ足りていない」と頂点に立った後も自身の形を追求し、ひたむきに努力を重ねる。また、力強さを表現するには体づくりが重要で体幹を鍛え足腰強化のトレーニングも欠かさない。今年3月の「全国中学生空手道選抜大会」でも優勝し、見事連覇を成し遂げた。
4月の強化選手選考会で日本代表を目指す。「目標は世界一!」と力強く宣言し、夢を叶えるために日々の稽古に励んでいる。

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