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神戸税関館内ロケ地巡り

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映画やドラマのロケ地としても知られる神戸税関(中央区)で2月4日(土)~12日(日)「神戸税関館内ロケ地巡り」が開催された。 (主催/神戸税関、協力/神戸フィルムオフィス)

1927年に竣工した神戸税関は阪神・淡路大震災で被害を受けたが、時計塔のある旧館を保存・活用しながら1999年に南北の庁舎部分を延長するかたちで新館を増築。船をイメージした神戸港の新しいシンボルとして生まれ変わった。当時の建築様式が残る建物はめずらしく撮影舞台として人気があり、多くの作品のロケ地となっている。今回の特別公開は1872年に税関の前身である兵庫運上所から改称されて150周年を迎えたことを記念して企画された。

庁舎に入り円形のエントランスホールに上がると吹き抜けになっており、見上げると装飾模様が刻まれた天井が高く取り囲み、八角形の柱や床にはモザイクタイルがあしらわれ重厚感あふれる造りになっている。このエントランスホールでは今年1月から放送されたNHKドラマ「探偵ロマンス」、NHK連続テレビ小説「まんぷく(2018年)」、映画「スパイの妻(2020年)」などの撮影が行われ、それぞれのパネルが展示されていた。2階に上がると普段は公開していないという元貴賓室へ。皇族などをもてなすための部屋として作られ、税関長室として使用していた。建設当時の内装を保存し、机や椅子は映画「日本のいちばん長い日(2015年)」などで使われた。今回、初公開された特別会議室は現在も会議室として使用され、レトロな雰囲気の内装を保存。映画「天外者(てんがらもん・2020年)」「海賊と呼ばれた男(2016年)」のロケ地となった。

広報展示室では税関の歴史や業務内容を紹介したパネルのほか、ワシントン条約該当物品や神戸税関にしかないというライオンのはく製などが展示されている。また、密輸品の隠し場所を探したりクイズにも挑戦することができた。期間中の土日には映画やドラマの撮影を支援してきた「神戸フィルムオフィス」によるガイドツアーが実施され、整理券を求めて行列ができていた。同オフィス代表の松下麻理さんから撮影裏話や出演俳優の素顔など、ここでしか聞けないこぼれ話がたくさん披露された。
娘と参加した須磨区緑が丘の尾形健一さんは「撮影の裏側を聞いたり普段は見られない部屋もあっていっぱい写真を撮りました」と貴重な体験に満足した様子だった。神戸税関広報広聴室の角野裕之室長は「広報展示室は常時、一般公開しています。税関の仕事内容を知って身近に感じてもらいたいです」と話した。

※神戸税関の広報展示室
月曜日~金曜日 午前8時半~午後5時予約不要


エントランスホール


ガイドツアー


元貴賓室


広報展示室

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