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西区

季節のおはなし会 『おとなだって絵本』

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2月15日(水)市立西図書館(西区美賀多台)で「季節のおはなし会 『おとなだって絵本』」が開催され、12人が参加した。

当日はボランティアグループ「おはなしひろば ちゅうりっぷ」がおはなしを担当。
大人向けのおはなし会は、10年ほど前に子どもの読み聞かせに同行していた親から「聞いていて楽しいので大人向けのものもあればうれしい」と声があがり企画された。現在は年に数回開催されている。午後6時から30分間の短い時間ながら、朗読、ストーリーテリング、ブックトークの異なる3種のアプローチが楽しめ、参加者は真剣に耳を傾けて絵本の世界を堪能した。

1冊目は韓国の絵本「こいぬのうんち」の朗読。2冊目は読み聞かせや朗読とは違い絵本や本を使わず、物語を覚えて自分のことばで語る手法「ストーリーテリング」。語り手が自分の中に深く取り込んだものを、参加者に向けて語り聞かせる。ロシアの昔話「ゆきんこ」が照明を落とした中で語られ、参加者たちはロシアの冬の世界にぐっと引き込まれていった。ストーリーテリングを担当した橋本紀子さんは「覚えるのは大変ですが、絵本を持たない分みなさんと目を合わせられるので、本の世界に引き込まれたりイメージが広がったりしているのがダイレクトに伝わってきて楽しいです」と、語り手の醍醐味を語った。

最後は1977年から読み継がれている「はじめてのおつかい」の絵本で「ブックトーク」を行った。読み聞かせではなく、本をめくってあらすじなどを紹介しながら、絵の中に隠された作者の遊び心や登場人物の気持ちに思いを馳せてみる。楽しみながら絵本に触れることで、本に興味を持ったり、自然と手に取りたくなる気持ちを育むことができるという。

井吹台西町から参加した北谷智子さんは「いつもはこども食堂で読み聞かせをしていて、今日は自分が聴く側になってみようと思い来ました」と話した。自身も支援学級で読み聞かせをしているという参加者は「大人向けの絵本の朗読かと思っていましたがそうではなく、知っていた絵本の新たな発見や自分では選べない韓国の作品紹介もあり、楽しくてあっという間でした。また参加したいです」と感想を話した。

ちゅうりっぷの大和田倫子さんは、「5カ月に一度ほどのペースですが、大人の方にも絵本や図書館の新たな楽しみ方をお伝えしたくて、毎回メンバーで趣向を凝らしています。『これをきっかけに絵本やストーリーテリングにも興味を持った』と仰る方もいるので、ぜひ聴きに来ていただきたいです」と語った。

次回は7月開催予定。
※市立西図書館(なでしこ芸術文化センター内)TEL(991)8311


ストーリーテリング


ブックトーク

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